TOP
一級小型自動車整備士試験 2004年3月21日
原型問題を維持するため、試験後の削除問題も掲載しています。

【No. 1 】デジタル式サーキット・テスタで直流電圧を測定したとき,測定値の表示が12.345Vと12.346Vを繰り返している(最後の桁が5になったり6になったりしている)場合,測定値の読みとして,適切なものは次のうちどれか。 

(1)最後の数値は信頼出来ないので,12.34Vとする。
(2)中間をとって,12.3455Vとする。
(3)変動する値の小さい方を採用して,12.345Vとする。
(4)変動する値の大きい方を採用して,12.346Vとする。

【No. 2 】オシロスコープでアイドリング時と空吹かし時のインジェクタの信号波形をECU側で測定したところ図1と図2になった。アイドリング時に対する空吹かし時のインジェクタ・バルブの保持時間として,適切なものは次のうちどれか。
(1) 約1/6倍
(2) 約1/2倍
(3) 約2倍
(4) 約6倍

【No. 3 】外部診断器に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 
(1) 外部診断器が読み取るダイアグノーシス・コードは,ISO及びSAEの規格に準拠した4桁の数字表示となっており,車両の異常系統が統一コード化されている。
(2) 外部診断器でコード消去を行うと,ダイアグノーシス・コードとフリーズ・フレーム・データ及びエンジンECUの学習値を同時に消去するので,ECUは初期状態に戻るが,時計,ラジオ等へは影響を与えない。
(3) フリーズ・フレーム・データは,エンジンECUが異常を検出したときにダイアグノーシス・コードと同時に記億した車両の状態のデータのことで,外部診断器で読み出すことができる。
(4) アクティブ・テストとは,本来,一定の条件が成立しなければ作動しないアクチュエータを,作動条件にかかわらず外部診断器で作動させることができるテストのことをいい,停車状態で作動点検ができるため,故障診断の作業効率,安全性の向上を図ることができる。

【No. 4 】エンジンECUに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 
(1)安定化電源は,バッテリ電圧をもとに安定化された電源で,エンジンECU内のアナログ回路及びアクチュエータ回路の電源として使用されているが,マイコン回路及びセンサ回路には使用されていない。
(2)安定化電源の点検は,エンジンECUの安定化電源端子に発生する電圧が,イグニション・スイッチのON時とバッテリの最大負荷時で変動がないことを確認することにより行う。
(3)安定化電源が不安定になる原因には,バッテリ電源からの電力供給量不足,エンジンECU内の電源回路の異常及び安定化電源回路の短絡がある。
(4)電源や安定化電源の異常によりマイコンが機能しない場合には,エンジン警告灯が点灯するか,又は消灯したままになる。

【No. 5 】O2センサに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 

(1)O2センサの円筒形ジルコニア素子は,大気と排気ガスの酸素濃度差が大きいほど大きな電圧を発生させ,その電圧は最大で約3VのECUの入力電圧となる。
(2)O2センサの異常検知は,信号電圧が検出できなくなった場合,又は信号電圧が排気ガス・レベルと不一致になった場合に行われる。
(3)O2センサのヒータは,ジルコニア素子の温度を早く上げるために設けられている。
(4)理論空燃比より濃い混合気で燃焼させたとき,薄いときに比べてO2センサの出力電圧は高くなる。
【No. 6 】センサに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 
(1)クランク角センサは,回転角度の割り出しを行うセンサであり,情報検出不可能時は,ほかのセンサ信号により運転を行う場合もある。
(2)スパーク・プラグの失火が発生した場合,O2センサの信号出力はHi側に固定となり,ECUは空燃比(A/F)をリッチと検出する。
(3)ノック・センサは,エンジン高負荷時に発生するノッキングによる振動を圧電素子で電気信号に変換している。
(4)スロットル・ポジション・センサの信号形態は,スロットル・バルブ開度の大きさによって変化する電圧であり,その異常検知は信号電圧が基準電圧付近で変化しなくなったとき,電圧が発生しなくなったとき,及び信号電圧が一定の値に固定したときに行われる。

【No. 7 】図に示す回路について,オシロスコープでインジェクタの駆動電圧を測定したときの電圧波形として,適切なものは次のうちどれか。
(1)
(2)
(3)
(4)

問題不適切
 削除 解答欄は3に設定済み
【No. 8 】アクチュエータに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1) ISCV(アイドル・スピード・コントロール・バルブ)はリニア駆動アクチュエータであり,駆動回路で作られたデューティ信号により連続的にバルブ開度を制御している。
(2) エンジン警告灯,インジケータ・ランプはスイッチ駆動アクチュエータであり,回路の異常検知機能を持っていないものが多い。
(3) インジェクタはスイッチ駆動アクチュエータであり,駆動信号がOFFされるとインジェクタ・コイルに逆起電力が立ち上がるので,この逆起電力の大きさでECUはインジェクタ・コイルの異常検知をしている。
(4) 出力回路駆動アクチュエータであるイグナイタ回路において,エンジンECUが異常検知できる信号は,ECU出力回路とイグナイタ入力回路間の信号に限られ,イグナイタ入力回路,駆動回路及びイグニション・コイルの信号の異常検知はできない。

【No. 9 】図に示すフューエル・ポンプの回路に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。

(1)フューエル・ポンプはスイッチ駆動アクチュエータであり,その駆動信号は,エンジンECUのトランジスタがOFFのときは駆動信号の“電圧があり",ONのときは“電圧がなし"となる。
(2)フューエル・ポンプはスイッチ駆動アクチュエータであり,その駆動信号は,エンジンECUのトランジスタがONのときは駆動信号の“電圧があり",OFFのときは“電圧がなし"となる。
(3)フューエル・ポンプはリニア駆動アクチュエータであり,その駆動信号は,エンジンECUのトランジスタが0FFのときは駆動信号の“電圧があり",ONのときは“電圧がなし”となる。
(4)フューエル・ポンプはリニア駆動アクチュエータであり,その駆動信号は,エンジンECUのトランジスタがONのときは駆動信号の“電圧があり",0FFのときは“電圧がなし"となる。

【No. 10 】符号形態通信に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 
(1)デジタル信号は符号化された信号で,信号波形は“Hi”又は“Low”となり,コンピュータ内では“1”又は“0”に処理されている。
(2)並列通信方式は,送信側と受信側間で複数の通信線で接続してデータを送る方法で,直列通信方式に比べ通信線数が多くなる。
(3)直列通信方式は,送信側と受信側を1本の通信線で結び,データを時系列に順番に送る方法で,並列通信方式に比べで情報の伝送速度が速い。
(4)直列通信方式は,送信側と受信側で,データ授受についての通信規格を決めておかないと解読できない。

【No. 11 】問題不適切 削除 解答4を設定済み
電子制御式分配型インジェクション・ポンプを使用したジーゼル・エンジンのエンジンECU制御に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1) 冷間始動時にECUが文タータ信号を検知すると,エンジン回転速度とエンジン冷却水温度をもとにECUに記億されているデータから電磁スピル弁に駆動信号を出し,始動時に必要な燃料噴射量が確保される。
(2) ECUは,内部に高電圧発生回路を持ち,高電圧を電磁スピル弁へ瞬時に印加して早い応答性で作動させ,噴射信号を出している間は保持電圧を出力して開弁を続ける。
(3) 通常走行時,ECUからの駆動信号でタイミング・コントロール・バルブは噴射時期を制御するが,冷間始動時は始動性をよくするため噴射時期を進ませている。
(4) アクセル開度全閉でエンジンを始動すると,ECUはアイドル回転速度と判定し,アイドル回転速度時の制御に移行するので,エンジン回転速度を一定に保つように燃料の噴射圧力を制御する。


【No. 12 】ハイブリッド車に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 

(1)シャット・ダウン制御時は,エンジンが回転していてもジェネレータは発電していないため,HVバッテリは充電されない。
(2)HVバッテリに充電が必要なとき,ハイブリッドECUは,充電要求出力に応じてモータ出力を増加させる制御をする。
(3)高電圧のコネクタや端子に触れるときは,サービス・プラグを抜いた後,5分間を経てインバータ内の高電圧コンデンサを放電させてから整備する。
(4)スリップ制御は,滑りやすい路面などで駆動輪がスリップしたときに駆動力を抑制し,スリップを低減することをいう。

【No. 13 】圧縮天然ガス(CNG)自動車に使用されている天然ガスに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 

(1)天然ガスはメタン(CH4)を主成分としたガスで,硫黄分,そのほかの不純物を含まないため,燃焼しても硫黄酸化物やススの発生,炭酸ガスの排出量が石油より少ない。
(2)天然ガスは国内でも産出されるが,大部分は海外から超低温に冷却され,硫黄分などの不純物が除かれた液化天然ガス(LNG)の状態で輸入されている。
(3)天然ガスは空気より軽く,ガス体なので,液体燃料のように地上に滞留せず,上方へ向かって拡散する。
(4)天然ガスは,他の燃料に比べて,燃焼下限界(燃焼することができる空気中の燃料濃度の下限)及び自然発火温度が低いので,取り扱いにくい燃料といえる。

【No. 14 】電子制御式スロットル装置を用いた筒内噴射式ガソリン・エンジンに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 
(1)エンジン負荷に応じて燃焼方式を切り替えているため,同一吸入空気量で燃焼方式を切り替えると,発生トルクに差が生じる。
(2)電子制御式スロットル装置は,アクセル・ペダルの動きをセンサで検出し,その出力をべ一スにエンジンECUがスロットル・バルブの開度が最適となるようにスロットル・モータの駆動を制御するものである。
(3)空気過剰状態でも燃焼が可能であるため,低負荷運転領域ではポンプ損失が増大するので,ジーゼル・エンジン並みの熱効率は得られない。
(4)アクセル及びスロットルの各センサ信号は二重系統になっており,一系統が故障したときでも走行が可能となる構造になっている。

【No. 15 】コモン・レール式高圧燃料噴射システムの燃料噴射制御に関するECUの働きとして,不適切なものは次のうちどれか。 

(1)エンジン回転速度や負荷の変化があっても噴射圧力が変動しないように,コモン・レール内の燃料圧力を常時一定に保つように制御している。
(2)クランク角センサ及び気筒判別センサからの信号で気筒判別を行い,気筒ごとに圧縮行程から膨張行程での間にパイロット噴射とメイン噴射の噴射信号を出している。
(3)各センサからの信号をもとに最適な噴射量及び噴射時期を計算し,EDU(エレクトロニック・ドライビング・ユニット)を介してインジェクタヘの通電時間及び通電時期を制御している。
(4)吸入空気温度が低いとき及び冷却水温が低いときには噴射量の増量補正を行う。

【No. 16 】電子制御式ATのセンサに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。 
(1)ロータとピックアップ・コイルを使った車速センサの出力波形は,矩形波となる。
(2)磁気抵抗素子(MRE)内蔵のハイブリッドICを使った車速センサの出力波形は,正弦波(サイン・ウェーブ)に似た波形で,回転が高くなると波高値が高くなり,周波数も高くなる。
(3)スロットル・ポジション・センサの出力波形は,スロットル・バルブの角速度に比例した電圧で表示される。
(4)インヒビタ・スイッチの出力波形は,バッテリ電圧のON・0FFに対応する12Vと0Vを表示する。

【No. 17 】電子制御式ATのライン・プレッシャ制御に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。 

(1)Rレンジでは減速比が大きいため,動力伝達容量を増大させるためにD,2,1レンジよりライン・プレッシャを高めている。
(2)ダウン・シフトしたときのエンジン・ブレーキ時は,クラッチ作動油圧,又はライン・プレッシャを通常より高く設定している。
(3)アップ・シフトの変速時には,変速時のエンジン駆動力に見合ったライン・プレッシャ特性を設定してショックを低減している。
(4)ATFの温度が低温及び高温の場合のライン・プレッシャは,ATFが粘性変化を起こさない特性をもっているため通常時の制御が行われる。

【No. 18 】電子制御式ATのフェイルセーフ機能に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)車速センサの1系統とスロットル・ポジション・センサの両方の信号が入力しなくなった場合でも走行可能なように制御する。
(2)一つのシフト・ソレノイド・バルブに異常が発生すると変速ができなくなるので,安全を考慮して走行不能とする。
(3)AT・ECUにインヒビタ・スイッチの信号が一つも入力されない場合は無信号時とみなし,直前の信号を入力信号として走行できるように制御する。
(4)ライン・プレッシャ・ソレノイドに異常が発生すると,ソレノイドをOFFにしてライン・プレッシャを最大にする。

【No. 19 】図に示すEPS・ECUの電源回路に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。


(1)EPS・ECU内部の電源回路は,安定化した12Vと5Vの電源がある。
(2)EPS・ECUは,IG1とアース1,2の12Vの電源回路と+B,PGのモータ用の電源回路がある。
(3)IG1はEPS・ECUの電源として供給され,12V電源や5Vレギュレータの電源として使用される。
(4)+B,PGはモータの動力源としてできるだけ短い導線で配線されている。

【No. 20 】図に示すEPSモード切り替えスイッチの回路に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。


(1)信号電圧は5Vの基準電圧を使用し,抵抗Rとアース間の分圧で信号を作っており,接点がオープン(開)になると無限大の抵抗になり,信号電圧は0VのLowになる。
(2)信号形態は論理信号で,LowからHiへ立ち上がるときの電圧と,HiからLowへ立ち下がるとき検出情報の判断を行う。
(3)信号電圧は,HiとLowの組み合わせを検出しているが,HiとHiの組み合わせは使用していない。
(4)重めモードのとき,アース線が断線すると,軽めモードになる。
【No. 21 】図に示す回路において,EPS等に採用されているPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)で回転速度と方向,トルクを制御するリニア駆動アクチュエータのモータに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)モータに印加する電圧のデューティ比を変化させ,変化量に応じた駆動力が得られる。
(2)モータに印加する電圧の極性を変化させ,正転,反転の駆動を行うことができる。
(3)モータの停止を速やかに行うために印加している電圧をOFFしたとき,モータの両端子をオープンにし,モータ回転時に発生した慣性力による空転を抑えることができる。
(4)プラス駆動部はモータに電源を加える回路であり,マイナス駆動部はモータに加えられた電源をアースに接続する回路である。

【No. 22 】図に示すABSのモジュレータ・ユニットについて,(イ)~(ハ)の作動に該当する制御として,適切なものは次のうちどれか。:(イ)インレット・バルブ閉(通電ON),アウトレット・バルブ閉(通電OFF):(ロ)インレット・バルブ閉(通電ON),アウトレット・バルブ開(通電ON):(ハ)インレット・バルブ開(通電OFF),アウトレット・バルブ閉(通電OFF)

(1) 保持作動 減圧作動 モータ作動
(2) 減圧作動 モータ作動 増圧作動
(3) 保持作動 減圧作動 増圧作動
(4) モータ作動 増圧作動 保持作動

【No. 23 】ABSに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)モジュレータ・ユニットは,ABS・ECUからの信号を受け,各車輪にかかるブレーキ液圧を制御する。
(2)発電機形態の車輪速センサの電圧特性点検は,交流電圧計で行う。
(3)ソレノイド・バルブの異常検知は,ECU内の抵抗を介してソレノイド・バルブに微電流を流し,ソレノイド・バルブのコイルとECU内の抵抗間に発生する電圧を検知することにより行っている。
(4)前輪は,左右同一のブレーキ液圧で制御されている。

【No. 24 】オート・エアコンに使用されているセンサ及びセンサ回路に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)照射量(日射量)が増すに従い,流れる電気量が増加するホト・ダイオードが日射センサに使用されている。
(2)内気温センサの検出素子(負特性サーミスタ)は,温度が低いときは抵抗値が大きく,温度が高くなるに従い抵抗値が小さくなる。
(3)外気温センサは,急激な外気温の変化に緩慢に反応させるために検出素子(負特性サーミスタ)が樹脂で固められている。
(4)水温センサの基準電圧には,低温から高温まで検出範囲を広くするため12Vが用いられている。

【No. 25 】図に示すオート・エアコンのブロア・モータ駆動回路に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。


(1)B端子はブロア・モータの駆動状況を検出する。
(2)駆動信号はECU内からA端子に出力される。
(3)ブロア・モータの駆動は,ECUからパワー・トランジスタに駆動信号を出力することで行われる。
(4)A端子の電圧が高いほど,ブロア・モータは高速回転する。

【No. 26 】オート・エアコンの補正制御に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1)運転開始時は,ブロア・モータの回転を徐々に上げることにより,ファン騒音の低減を図っている。
(2)冷房モードでエバポレータが凍結温度になった場合,一時的にコンプレッサを停止させたり低圧側を制御したりしてエバポレータの凍結を防止する。
(3)暖房モードで冷却水温度が低くて温風が得られないときは,ブロア・モータを停止させ,水温の上昇と共にブロア・モータの回転速度を増加させる。
(4)日射量や外気温度が上昇したとき,ブロア・モータの回転速度を増加させ,吹出し温度を一定に保つ。

【No. 27 】車両安定制御装置(VSCS:ビークル・スタビリティ・コントロール・システム)に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)ヨー・レートの検出は,振動子回りに発生するコリオリカによる圧電セラミックの歪み量により検出している。
(2)VSCSは,旋回時の車両の方向安定性を確保する装置で,緊急旋回時などの不測の状況や外的要因などによって生じる強いアンダステア,又は強いオーバステアを緩和させている。
(3)VSCSは,摩耗差の著しいタイヤを車両に装着した場合でも正常に作動する。
(4)フォト・インタラプタを用いた舵角センサは,スリット板での光の遮断によるフォト・トランジスタのON・OFF信号を検出してスキッドECUに出力している。

【No. 28 】ロード・リミッタ付きプリテンショナELRシート・ベルト(テンション・レデューサ付き)が作動したときのロード・リミッタの作動順序を示す図の並び方として,適切なものは次のうちどれか。


(1)(B)→(A)→(C)
(2)(A)→(B)→(C)
(3)(C)→(B)→(A)
(4)(B)→(C)→(A)

【No. 29 】図のグラフを参考にして,92.7dBの音と79.7dBの音が同時に鳴った場合の音圧(dB)の合計を求めたとき,適切なものは次のうちどれか。

(1)172.4dB
(2)92.9dB
(3)86.2dB
(4)105.7dB

【No. 30 】タイヤの振動・騒音等に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。
(1)タイヤにアンバランスがあると,車速の増加に比例した振動強制力が発生し,シェイクやフラッタの発生する要因となる。
(2)タイヤのユニフォミティとは,製造工程中のトレッド・ゴム,カーカス・コード,ベルトなどの部材のすべてを含んだ寸法と剛性の均一性のことをいう。
(3)タイヤのばね定数は前後ばね定数と縦ばね定数に分けられるが,乗り心地に影響するのは主に前後ばね常数である。
(4)バイアス・タイヤとラジアル・タイヤでハーシュネスの騒音を比較すると,バイアス・タイヤの方がエンベロープ特性が悪いため大きくなる。

【No. 31 】図に示す水温センサ系統の回路を持つ車でエンジン警告灯が点灯した。水温データが5Vのとき「-40℃」,0Vのとき「140℃」と表示する外部診断器でダイアグノーシス・コードを確認したところ『水温センサ系統』と表示され,さらに,水温データは『-40℃』と表示された。診断結果と判定に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。


(1)コネクタ(A)の②と④端子間の電圧が5Vであったので、コネクタ(A)の②と④端子からセンサ側が断線している。
(2)コネクタ(A)を外し,②と④端子間を短絡すると水温データは「140℃」の表示になったので,②と④端子からECU側は正常である。
(3)コネクタ(A)を外したとき,コネクタ(B)の⑤と⑦端子間の電圧が5Vあったので,ECU側は正常である。
(4)コネクタ(A)の②と④端子間の電圧がOVであったので,コネクタ(A)の②と④端子からセンサ側が断線している。

【No. 32 】図に示すバキューム・センサ系統の回路を持つ車で,エンジン警告灯が点灯した。外部診断器で,ダイアグノーシス・コードを確認したところ,『バキューム・センサ系統の異常』と表示された。診断結果と判定に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。ただし,(1)~(4)は,それぞれ単独で点検した場合を示す。

(1)表示が「OkPa」で,バキューム・センサのコネクタ(A)を外したとき,「OkPa」から「145kPa」に表示が変化した場合はバキューム・センサの不良である。
(2)表示が「OkPa」で,バキューム・センサ及びエンジンECUのコネクタ(A)・(B)両方を外したとき,表示が「OkPa」のままの場合はエンジンECUの不良である。
(3)表示が「145kPa」で,バキューム・センサのコネクタ(A)を外し,配線側の信号端子②とアース端子③を短絡させたとき,「145kPa」から「OkPa」に表示が変化した場合はバキューム・センサ以外の断線である。
(4)表示が「145kPa」で,バキューム・センサのコネクタ(A)を外し,配線側の信号端子②とアース端子③を短絡させたとき,「145kPa」から「0kPa」に表示が変化した場合はバキューム・センサの不良である。

【No. 33 】エンジンの不具合発生時に,O2センサの信号電圧の点検を行った。点検結果に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。 

(1)0Vと1V付近を繰り返す場合は,リッチの故障探求を行う。
(2)0V一定の場合は,リッチの故障探求を行う。
(3)1V付近で一定の場合は,リッチの故障探求を行う。
(4)1V付近で一定の場合は,リーンの故障探求を行う。

【No. 34 】エンジン不具合時,ダイアグノーシス・コードは正常を示している場合の点検で,O2センサの信号電圧の点検を行ったところ1V付近で一定であった。このとき考えられる故障原因として,不適切なものは次のうちどれか。 

(1)水温センサの特性ずれ
(2)バキューム・センサの特性ずれ
(3)燃圧不足,フューエル・ラインの詰まり
(4)バキューム・センサのホースの詰まり

【No. 35 】電子制御式ATの『ロックアップしない』という故障原因として,適切なものは次のうちどれか。 
(1)アイドル回転速度の高過ぎ
(2)ATFの液量過多
(3)スロットル・ポジション・センサの不良
(4)AT内部のクラッチ及びブレーキなどの作動不良

【No. 36 】EPS警告灯が点灯し,『エンジン回転信号なし』のダイアグノーシス・コードが表示される継続性の異常で,タコメータは正常に作動している場合の点検において,イグニション・スイッチONで,図に示すV1の電圧がエンジン始動後に変化した。異常箇所として,適切なものは次のうちどれか。

(1)EPS・ECU内部信号線の短絡だけが考えられる。
(2)EPS・ECU内部信号線の断線だけが考えられる。
(3)EPS・ECU内部信号線の短絡,又はEPS・ECUと信号端子の接続不良が考えられる。
(4)EPS・ECU内部信号線の断線,又はEPS・ECUと信号端子の接続不良が考えられる。

【No. 37 】ABSのダイアグノーシス・コードに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)車輪速センサの異常検知は,断線,短絡のほか,信号異常も検知してコードを表示する。
(2)ポンプ・モータの作動,非作動は,ポンプ・モータの電源側電圧の有無で判定している。
(3)ポンプ・モータのロック診断は,発進時ポンプ・モータを0Nにしたときの駆動電圧の立ち上がりの傾斜で判定している。
(4)ホイール・ロック診断は,走行中の車輸速センサ信号により異常検知する。
【No. 38 】ABSの故障診断で,車輪速センサ信号の断線,短絡を検知していたため,テスタで図に示す断線点検を行い下表に示す結果を得た。推定原因として適切なものは次のうちどれか。

(1)V1~V2間の断線
(2)車輪速センサの断線
(3)V3~V4間の断線
(4)ECU側の不良
【No. 39 】オート・エアコンの故障診断で,ダイアグノーシス・コードが『エア・ミックス・モータ系』の異常を表示したので,図に示す回路の各端子の電圧を測定した。エア・ミックス・モータ不良と判断できる測定結果として,適切なものは次のうちどれか。

(1)室温設定をM-COOLからM-HOTに操作したとき,V1に電圧がなくV6の端子を外し,V1に電圧が発生する場合
(2)室温設定をM-HOTからM-COOLに操作したとき,V2に電圧がありV7に電圧がない場合
(3)V8に電圧(約5V)があり,V10の端子を外してV10のエア・ミックス・モータ側端子に電圧(約5V)がある場合
(4)V4に電圧(約5V)があり,V4とV9の電圧差がある場合

【No. 40 】変速ギヤが4速,エンジン回転速度3000min-1で走行中,エアコンをONするとビート音が聞こえるという指摘があり,測定器を使用して測定すると5Hzのビート音が発生していた。エアコンと共振しているものとして適切なものは次のうちどれか。なお,このときの車両の情報は以下の通りである。


(1)プロペラ・シャフトのユニバーサル・ジョイントの位相ずれで発生する振動によるもの
(2)タイヤの4次成分の固有振動によるもの
(3)冷却ファンのアンバランスによる回転1次成分によるもの
(4)フライホイールのアンバランスによる回転1次成分によるもの
【No. 41 】資源の有効利用のため,3R(リデュース,リユース,リサイクル)が提言されているが,このうち,リサイクルに求められる取り組みに関する記述として,適切なものは次のうちどれか。 
(1)素材又は材料の統一化
(2)消耗品の再資源化
(3)重金属やフロンの使用削減
(4)個々の部品が交換可能な製品構造

【No. 42 】整備工場から排出される産業廃棄物の処理に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。 

(1)特定フロン(CFC12)を取り扱う事業者は,特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)により,その取扱量の多少にかかわらず,都道府県知事に毎年1回,排出量,移動量の報告が義務付けられている。
(2)特定フロン(CFC12)と代替フロン(HFC134a)は,分子構造がほぼ同じため,回収用ボンベに同時に二つのフロンを混入させてもよい。
(3)SRSエア・バッグには,以前は身体に有害なアジ化ナトリウム・ガス発生剤が使用されていたが,現在は大部分が毒性のない非アジ化ナトリウム・ガス発生剤に切り替わっている。
(4)LLC(ロング・ライフ・クーラント)は,主成分がエチレン・グリコールなので油水分離装置で分離し浄化することができる。

【No. 43 】廃タイヤの処理に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。 
(1)廃タイヤは,そのすべてが指定産業廃棄物となる。
(2)自動車整備工場は,廃棄物処理の事業の許可が必要な「特定事業者(指定店)」に指定されている。
(3)廃棄物処理の「特定事業者(指定店)」は,廃タイヤの適正処理と再生利用に協力する義務がある。
(4)廃タイヤは,その原材料の60%が石油(ナフサ)なので,「特定事業者(指定店)」が,個々に焼却処分をしなければならない。

【No. 44 】災害発生の因果関係を説明したものに,ハインリッヒの「五つの駒」があるが,「第3の駒」(不安全な行動・不安全な状態)に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。
(1)姿勢が悪い。
(2)安全装置がない。
(3)整理,整とんが悪い。
(4)知識や技能が不足している。
【No. 45 】防火の知識に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。 
(1)固体の燃焼のうち「自己燃焼」とは,固体の温度が上昇して発火温度に達したとき,空気中の酸素を取り込んで自ら発火して燃焼することをいう。
(2)消火器に表示されている「適用火災」用のラベルのうち,青色のラベルはガソリンやオイル等油脂類の火災に使用される
(3)ガソリンを100㍑とエンジン・オイル100㍑を貯蔵する場合は,「少量危険物貯蔵所」として,所轄の消防署に事前に届出する必要がある。
(4)充電中のバッテリから発生するガスは,不燃性の硫化ガスなので火気を近づけても危険はない。
【No. 46 】「道路運送車両法」に照らし,自動車分解整備事業の種類及び対象車種に関する記述として,適切なものは次のうちどれか。 
(1)大型自動車分解整備事業(大型自動車,普通自動車及び大型特殊自動車を対象とする自動車分解整備事業)
(2)普通自動車分解整備事業(普通自動車,小型自動車及び小型特殊自動車を対象とする自動車分解整備事業)
(3)小型自動車分解整備事業(小型自動車及び検査対象軽自動車を対象とする自動車分解整備事業)
(4)軽自動車分解整備事業(二輪の小型自動車及び検査対象軽自動車を対象とする自動車分解整備事業)
【No. 47 】「道路運送車両法」及び「自動車点検基準」に照らし,自家用の貸渡自動車で専ら幼児の運送を目的とする小型自動車に適用される定期点検整備を実施するための技術上の基準として,適切なものは次のうちどれか。 
(1)自動車点検基準 別表3(事業用自動車等の定期点検基準)
(2)自動車点検基準 別表4(自家用貨物自動車等の定期点検基準)
(3)自動車点検基準 別表5(二輪自動車等の定期点検基準)
(4)自動車点検基準 別表6(自家用乗用自動車等の定期点検基準)
【No. 48 】問題不適切 削除 4
「道路運送車両の保安基準」及びr道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」に照らし,専ら乗用の用に供する四輪の小型自動車であって,乗車定員が5人のものの制動装置の制動性能に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

(1) 主制動装置は,しゅう動部分の交換が必要になった場合に,運転席の運転者に警報する装置を有する構造であること。
(2) 制動装置は,独立に作用する2系統以上の制動装置を備えていること。
(3) 主制動装置は,回転部分及びしゅう動部分のすき間を自動的に調整できるものであること。
(4) 主制動装置は,走行中の自動車の制動に著しい支障を及ぼす車輪の回転運動の停止を有効に防止できる装置を備えたものであること。

【No. 49 】「道路運送車両の保安基準」及び「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」に照らし,灯光の色が橙色の灯火を使用しなければならないものとして,適切なものは次のうちどれか。
(1)後退灯
(2)側方照射灯
(3)側方灯
(4)前部霧灯
【No. 50 】「道路運送車両の保安基準」及び「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」に照らし,安定性に関する基準として,適切なものは次のうちどれか。
(1)四輸自動車の積車状態におけるかじ取り車輸の接地部にかかる荷重の総和が車両総重量の18%以上であること。
(2)四輪自動車の空車状態におけるかじ取り車輪の接地部にかかる荷重の総和が車両総重量の25%以上であること。
(3)車両総重量と車両重量の比が1.2以下の四輪自動車の空車状態における最大安定傾斜角度は30°以上であること。
(4)最高速度が20km/h未満の自動車の空車状態における最大安定傾斜角度は25°以上であること。
HOME上にもどる