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一級自動車整備士2003年11月【No.35】
 
電子制御式4速AT

問題
  電子制御式4速ATのリバース・クラッチが固着した場合に発生する不具合現象として,適切なものは次のうちどれか。なお,内部構造は図を参照のこと。

 
(1) Nレンジは車が動くことなく正常である。Rレンジは正常に車両が動く。N→Dレ.ンジにシフトすると3速で発進する。

(2) Nレンジは車が動くことなく正常である。Rレンジは正常に車両が動く。N→Dレンジにシフトすると内部ロックでエンジンが停止する。

(3) Nレンジは車が動くことなく正常である。Rレンジは正常に車両が動く。N→Dレンジにシフトすると1速で発進する。

(4) エンジンを始動するとAT内部が一体で回転し3速で走り始めるが4速への変速点になると内部ロックにより急ブレーキが掛かる。


解説

動力のブロック線図を描いてみましょう。

下の図は本来のNレンジ状態において、リバース・クラッチが固着したものです。
リバース・クラッチが固着した場合、リヤ・サン・ギヤにインプット・シャフトの回転が加わりますが、リヤ・プラネタリ・ピニオンが自転します。

フロント・インターナル・ギヤが固定されていますので、フロント・プラネタリ・ピニオンは自転+公転しますが、いずれのクラッチも作動していませんので、動力は他の要素に伝達しません。

Nレンジは車が動くことなく正常です。


次にDレンジにおいて、リバース・クラッチが固着した場合の動力のブロック線図です。
入力が、前後のサン・ギヤに加わり、リヤ・プラネタリ・ピニオンが固定した状態で公転しますので、すなわち、Dレンジ3速の形になっています。

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