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一級自動車整備士2005年03月【No.13】 
新技術・筒内噴射式ガソリン・エンジン

問題 
 筒内噴射式ガソリン・エンジンでは,ポンピング・ロスを低減して熱効率を向上させているが,その理由として,適切なものは次のうちどれか


(1) 均質燃焼時にタンブル流を起こすためである。
(2) ピストンのクラウン部に直接燃料を噴射して効率の良い燃焼を行っているためである。
(3) 圧縮圧力が高いためである。
(4) 成層燃焼時にスロットル開度を大きくしているためである。

解説

熱効率、ポンピング・ロスについてまとめておきましょう。

熱機関において、仕事に変化した熱量と供給した燃料の熱量との比を、その熱機関の熱効率といいます。

しかし、実際はとても難しい話になり複雑極まりないものになります。

そこで、熱効率を悪くする損失というものでエネルギ・ロスを考えます。

すなわち、ロスを少なくすれば熱効率がよくなります。

燃料の燃焼により発生した発熱量が、軸出力として有効仕事に変るまでには、次のような諸損失があります。



エンジンの諸損失 @熱損失 冷却損失、排気損失、輻射損失など
A機械損失 摩擦損失、補機駆動損失
Bポンプ損失 吸・排気動力損失
ポンプ損失(ポンピング・ロス)

 ピストンの往復運動において,燃焼により生じたエネルギの一部は,混合気を吸い込んだり,排気することに使用されます。

それぞれを吸気損失,排気損失といい,合わせてポンピングロスといいます。


下の図のような構造のものは、内燃機関のみならず真空装置、圧縮装置にもなります。
@内燃機関

A真空ポンプ

Bコンプレッサ

電装でもモータとオルタネータ、すなわち動力と発電は表裏一体で、モータでも発電できるし、オルタネータでも回転させることができます。

ただ、効率を重視し、モータは動力装置として特化した構造になっています。

上の構造は、ポンプとしては容積移送型真空ポンプです。

ところで、一般にポンプとは、流体・気体に圧力や速度などを加えながらこれを輸送する装置を指します。

さらに、容器の中の気体を除去する機能を持つ装置が真空ポンプです。

したがって、インテークマニホールドの先に除去すべき容積があると見立てると

エンジンは真空ポンプです。

スロットル・バルブで吸入空気を絞るためポンプ損失が生じ、熱効率を低下させます。

すなわち、膨張時に得たエネルギの一部で吸気作用を行っていますから、インテーク・マニホールドは、バルブ全開で与えられた通過する容積を最大化したことになります。

それ以上の議論は構造・材質の問題になりますから、別の話になります。


関連問題 筒内噴射式・リーンNOx触媒

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