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一級自動車整備士2005年03月【No.20】 
シャシ電子制御・差動トランス

問題 
 
電動式パワー・ステアリング(EPS)に用いられている差動トランスを利用したトルク・センサに関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。


(1) 操舵トルクによる路面反力を利用してトルクの大きさと方向を検知しており,出力はリニア信号である。

(2) トーション・バーがねじれるとコアが軸方向に移動するので,その移動によって変化するインダクタンスを利用している。

(3) トランスのコアの移動量を二つのコイルで電気的に検出している。

(4) コアの移動によって発生する誘導電圧を増幅させた交流電圧で,情報信号を作っている。


解説

下に差動トランスの基本形を示します。
基本的な差動トランスの原理
差動出力    Vo=V2−V3

テキストの差動トランスは、1次コイル、2次コイル共用型です。

コアの移動で、2次コイルの誘導電圧が変化します。

1次側の発振出力電圧に対して、例えば、V2は位相が90°進み、

V3は位相が90°遅れ、相対的にV2、V3は180°(反転)異なることになります。

1次コイルは、2次コイルを駆動するための交流電圧を加えています。

必要なのは、変位によるV2、V3間の差動電圧です。

この差動電圧に1次側の駆動交流電圧が、重畳しているため、

本来の変位情報を取り出す目的で検波・増幅回路を通過させ交流を除去します。

最終的に変位情報は、直流電圧という物理量で得られることになります。

すなわち、中心位置では、V2とV3は同じ誘導電圧になり、ズレると誘導電圧が異なってきます。


回りくどくなりましたが、

(4)コアの移動によって発生する誘導電圧を増幅させた交流電圧で,情報信号を作っている。

は、コアの移動によって変化する誘導電圧の差を検波・増幅させた直流電圧で、情報信号を作っている。

が正解です。

他は題意の通りです。

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