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2・3ガソリン・ジーゼル・シャシ自動車整備士・試験問題
ブレーキ液(brake fluid)
ブレーキ液に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
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解説
選択肢(1)が不適切です。
ブレーキ液には、ピストン・カップなどのゴム類を変質させないために、非鉱油系のものが用いられている。
たしかに昔は鉱物油を使用していましたのでブレーキ・オイルと呼ぶ人もいましたが、現在はグリコールが主流ですから「ブレーキフルード」とよびます。
グリコール・エーテル類は、水分を吸収しやすい性質を持っています。
ブレーキ液に含まれる水分が増すに連れて沸点が低下します。
沸点が低いと、ベーパ・ロック現象を起こしやすくなります。
ブレーキフルード沸点表
規格 |
ドライ沸点 |
ウエット沸点 |
主成分 |
DOT3 |
205℃以上 |
140℃以上 |
グリコール |
DOT4 | 230℃以上 |
155℃以上 |
グリコール |
DOT5.1 |
260℃以上 |
180℃以上 |
グリコール |
DOT5 |
260℃以上 |
180℃以上 |
シリコン |
ドライ沸点……水分が入っていない状態での沸点
ウエット沸点…水分が入ったときの沸点
ウエット沸点というのは、だいたい半年くらい使ったときで、水分を3~3.2%含んだ状態をいいます。
そのため、実際には、ドライ沸点よりも、ウエット沸点を重要視します。
ベーパーロック現象 (vapour lock) とは、自動車のフットブレーキが、過熱により油圧系統内部に生じた気泡 (=vapour)のため、ペダルを踏んでも反動を感ぜず(これをスポンジ現象という)利かなくなることをいいます。