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一級自動車整備士2006年03月【No.02】 

サーキット・テスタの活用・平均値整流実効値校正方式

問題
  平均値整流実効値校正方式のデジタル式サーキット・テスタを用いて,交流電圧を測定した場合の記述として,適切なものは次のうちどれか。
 
(1) 規定の周波数以内の方形波を測定した場合,真の実効値万式による測定値より約11%電圧を低く表示する。

(2) 規定の周波数以内の正弦波を測定した場合,真の実効値方式による測定値より約1.11倍電圧を高く表示する。

(3) 交流電圧を実効値に変換する際,計測している各波形に対応した波高率を掛け合わせて算出する。

(4) 測定する交流電圧を実効値に変換するとき,正弦波の波形率を掛けて実効値に換算しているため,正弦波以外のものを測定した場合は大きな誤差が生じる。


解説

平均値整流実効値校正方式は、

@ダイオードの半波整流を用いる

A正弦波の平均値を測定している。

B約1.11倍に目盛り実効値として表示

C入力は、純粋な正弦波を前提にしている。

率直にいえば、実効値は実測していません。

実効値は、次の式で定義されます。


二乗することによって、プラス・マイナスのエネルギが一様に正になります。

そして、二乗した分、平方根をとります。

このような作業を測定器に行わせるのは、昔からたいへんでした。

今は、この計算式をデジタル処理で実現しますから、高価な測定器になります。

そこで、安価な平均値整流実効値校正方式が普及しています。

理論的なVmax・sinωtという綺麗な波形以外は、誤差が大きくなります。

しかし、誤差があっても実用に耐え得るためよく使われています。


平均値、実効値、最大値の関係を示します。

平均値は、正弦波の上の山の分の面積をもとめ、そのとき測った時間がわかっていますから、面積を横軸で割れば、縦軸の値が求まります。

山を平らにした時の山の高さが平均値ということになります。

これは、ダイオード回路で簡単に実現できるため実用的です。

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