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第4類危険物の品名ごとの性質 ガソリン
問題 ガソリンについての性質として、次のうち誤っていものはどれか。
(1) 揮発しやすい液体で、発熱量が多い。
(2) 石油製品の中では、引火点が最も低く引火しやすい。
(3) ゴム、油脂などをよく溶かす。
(4) 電気の不良導体である。
(5) 無色、無臭の液体で、水によく溶ける。
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解説

ガソリンの特徴
@特異臭があり無色透明だが、灯油や軽油と区別するためにオレンジ色に着色してある。
Aきわめて引火しやすい。
B燃焼範囲の下限値が低く、わずかに漏れただけでも引火の危険性がある。
C蒸気比重は3〜4で、拡散せず低所に滞留しやすい。
D揮発しやすい。
E静電気を発生しやすい。
Fゴム、油脂などを溶かす。


ガソリンの性情
比重 0.65〜0.80
蒸気比重 3〜4
引火点 −40℃以下
燃焼範囲 1.4〜7.6%
発火点 300℃
沸点範囲 40〜220℃
用語

蒸気比重

 液体は蒸発すると気体、つまり蒸気になります。
 物品ごとに蒸気の重さはほぼ一定であり、それを空気と比べた数値を「蒸気比重」といいます。
蒸気(気体)比重= 蒸気(気体)の重さ[g]
同体積の空気の重さ[g]
蒸気(気体)の分子量
空気の平均分子量

 空気と同じ重さの蒸気を比重1.0と定めていますので、1.0より数値が小さければ空気より軽い蒸気、1.0より数値が大きければ空気より重い蒸気ということです。
 ところで、液体可燃物であるガソリンは、液体が燃焼するのではなく、蒸気が燃焼します。したがって、その蒸気がどこかに溜まると、何らかの原因で引火する恐れがあります。
 蒸気比重が大きい物品は蒸気が空気より重いので、拡散されにくく、蒸気が溜まりやすくなります。つまり、蒸気比重の大きい液体可燃物は、蒸気比重が小さい液体可燃物より危険だといえます。

第4類危険物の主な物品
品名・性質 物品 指定数量リットル
特殊引火物 ジエチルエーテル
二硫化炭素
アセトアルデヒト(水溶性液体)
酸化プロピレン
50
第1石油類 非水溶性液体 ガソリン
ベンゼン
トルエン
メチルエチルケトン
200
水溶性液体 アセトン
ピリジン
400
アルコール類 メチルアルコール
エチルアルコール
n-プロピルアルコール
イソプロピルアルコール
400
第2石油類 非水溶性液体 灯油
軽油
キシレン
クロロベンゼン
1,000
水溶性液体 氷酢酸
アクリル酸
2,000
第3石油類 非水溶性液体 重油
スピンドル油
クレオソート油
アリニン
ニトロベンゼン
2,000
水溶性液体 グリセリン 4,000
第4石油類 ギヤー油
シリンダー油
タービン油
マシン油
6,000
動植物油類 椰子油
米ぬか油
ごま油
ニシン油
イワシ油
あまに油
10,000
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