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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2018年10月 問題16

マニュアル・トランスミッションのクラッチの伝達トルク容量に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

一般にクラッチの伝達トルク容量は、エンジンの最大トルクの1.2~2.5倍に設定されており、ジーゼル車よりもガソリン車の方が余裕係数は大きい。

クラッチの伝達トルク容量が、エンジンのトルクに比べて過小であると、クラッチ・フェーシングの摩耗量が急増しやすい。

クラッチの伝達トルク容量は、クラッチ・スプリングによる圧着力、クラッチ・フェーシングの摩擦係数、摩擦面の有効半径、摩擦面の面積に関係する。

クラッチの伝達トルク容量が、エンジンのトルクに比べて過大であると、クラッチの操作が難しく、接続が急になりがちでエンストしやすい。


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解説

選択肢(1)が不適切です。

(1) 一般にクラッチの伝達トルク容量は、エンジンの最大トルクの1.2~2.5倍に設定されており、ジーゼル車よりもガソリン車の方が余裕係数は大きい。

正しくは、以下の通りです。

一般にクラッチの伝達トルク容量は、エンジンの最大トルクの1.2~2.5倍に設定されており、ガソリン車よりもジーゼル車の方が余裕係数は大きい。

一般的なクラッチの伝達力(クラッチ容量)を示しておきます。

   $\ \large{T_c = r × n × μ× P  [N・m]} ・・・(1)$

   $\ \large{T_c}$ :クラッチの伝達力

   $\ \large{r}$ :ディスクフェーシングの外径

   $\ \large{n}$ :ディスクの枚数

   $\ \large{μ}$ :フェーシングの摩擦係数

   $\ \large{P}$ :圧着力

(2) クラッチの伝達トルク容量が、エンジンのトルクに比べて過小であると、クラッチ・フェーシングの摩耗量が急増しやすい。

適切です。

(3) クラッチの伝達トルク容量は、クラッチ・スプリングによる圧着力、クラッチ・フェーシングの摩擦係数、摩擦面の有効半径、摩擦面の面積に関係する。

この選択肢も適切です。

上記(1)式に示すように、クラッチ容量は、クラッチ・スプリングによる圧着力、クラッチ・フェーシングの摩擦係数、摩擦面の有効半径、摩擦面の面積に関係する(比例する)。

(4) クラッチの伝達トルク容量が、エンジンのトルクに比べて過大であると、クラッチの操作が難しく、接続が急になりがちでエンストしやすい。

この選択肢も適切です。

クラッチの伝達トルクが強すぎても弱すぎても問題が発生するので、全体的なバランスを考慮しなければならないということを述べています。

【ツインプレートクラッチ】

余談ですが、ツインにするとクラッチ半径が小さくなり、イナーシャ(回転慣性重量)が激減します。

エンジンのレスポンスが良くなります。

さらにコンパクトになったので、切れ特性が良くなります。

スポーツ系の車に使われています。

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