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フューエル・ポンプ(故障診断)

燃圧の発生がなくエンジンが始動しない(初爆がない)という故障をダイアグノーシス・コードで確認したところ、異常コードが表示されなかったので図に示す回路でクランキング時における各端子とボデー間の電圧点検を行い、下表の測定結果を得た。推定原因として、不適切なものは次のうちどれか。ただし、重複故障はないものとする。

[測定結果]

端子番号
測定結果 未測定 未測定 12V 0V 12V 0V 未測定 0V 未測定 0V


イグニション・スイッチから端子⑦間の配線の断線

端子⑧から端子⑩間の配線とボデーとの短絡

フューエル・ポンプ・リレーの接点不良

フューエル・ポンプ・リレーのコイル断線







解説

始動しないという故障だけど異常コードは出てない。

ここのでエンジンECUの入力センサとしては、イグニション・スイッチ信号、スタータ信号そしてクランク角センサがあります。

これらの信号をもとにエンジンECUは、アクチュエータとしてのフューエル・ポンプ・リレーを制御します。

与えられた測定結果をまとめたものが下記の図です。

(1)イグニション・スイッチから端子⑦間の配線の断線

この選択肢は適切です。

イグニション・スイッチから端子⑦間の配線の断線しているとすれば、端子⑦、⑧、⑩は0Vのはずです。

⑦は未測定ですが、⑧が0Vと確認できています。

(2)端子⑧から端子⑩間の配線とボデーとの短絡

この選択肢が不適切です。

端子⑧から端子⑩間の配線とボデーとの短絡しているとすれば、エンジンECUのトランジスタがONにならなくても、バッテリからの電流はフューエル・ポンプ・リレーのコイル部を通ってアースに流れますので、フューエル・ポンプが回転するはずです。

この場合、⑦は未測定、⑧、⑩端子は0Vですがおそらく⑦は12Vと思われます。

(3)フューエル・ポンプ・リレーの接点不良

この選択肢は適切です。

フューエル・ポンプ・リレーの接点不良であるならば、①、②、⑤は12V、⑥が0Vです。

⑦が12Vで⑧が0Vと思われます。

(4)フューエル・ポンプ・リレーのコイル断線

この選択肢も適切です。

フューエル・ポンプ・リレーのコイル断線したとすれば、⑤が12V、⑥が0Vとなります。

測定結果のデータと一致します。

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一級自動車整備士2005年03月【No.32】




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