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デジタル・テスタ
一級自動車整備士2008年11月【No.01】
デジタル・テスタに関する文章の正誤の組み合わせとして、適切なものは次の(1)~(4) のうちどれか。
(イ)真の実効値方式デジタル・テスタは、正弦波以外の波形は正確に測定することができない。
(口)CMRR(コモン・モード・リジェクション・レシオ)は、大地を基準とした別の電圧が測定電圧に印加された場合に、測定値に与える影響度を表している。
(ハ)クレスト・ファクタは、デジタル・テスタが待っている交流波形に対する測定能力を表すもので、交流測定時、交流波形の波高の最大値と実効値との比(実効値/最大値)を係数で示している。
解説
選択肢(3)が適切です。
平均値整流実効値校正方式は、正弦波以外は正確に測定できません。
NMRRと間違わないようにしましょう。
波形率と波高率を混同しないようにします。
クレスト・ファクタは波高率で、最大値/実効値です。
クレスト・ファクタ
真の実効値変換方式による交流電圧測定では、平均値整流方式と違い正弦波以外の波形でも正確に測定できますが、その際にクレスト・ファクタの値に注意しなければなりません。
クレスト・ファクタとは実効値とその波形の最大値(ピーク値)との比で定義され、クレスト・ファクタの大きい交流電圧の測定には回路的には広い入力電圧範囲をもつ実効値変換回路が必要になります。
一般的なデジタル・マルチ・テスタのクレスト・ファクタは、3以下での基本確度を規定していますが、たとえばフルスケールにおいてクレスト・ファクタ6のスペックの真の実効値測定器では、その6倍のピーク値を持つ波形の場合でも応答しなければなりません。
すなわち、クレスト・ファクタが機器仕様より大きい交流電圧測定では、レンジを一つ上げて(感度を下げて)測定しなければなりません。
そうしなければ測定レンジの最大動作範囲をオーバしてしまい、正確な測定ができなくなります。
クレスト・ファクタが6という機種の少し特殊な例をあげてみました。
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