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トランジスタ・スイッチ回路
図に示す回路において、スイッチを閉じたときの各部品の作動状態として、適切なものは次のうちどれか。
解説
選択肢(1)が適切です。
トランジスタのおさらいですが、ベース・エミッタ間に電圧をかかてベース電流が流れればエミッタ電流、コレクタ電流が流れる(エミッタ電流≒コレクタ電流)。
この状態をトランジスタがONであるといいますね。
①スイッチ=ONで抵抗R1とスイッチの直列接続でのバッテリ電圧の分担電圧は、スイッチの抵抗=0とみなしますので、R1=12Vとなります。
スイッチとTr1(ベース・エミッタ間)は並列接続ですから、スイッチと同様に0Vとなります。
②Tr1のベース・エミッタ間に電圧が掛かりません。
ベース電流は流れませんのでエミッタ電流とコレクタ電流も流れませんのでTr1=OFFです。
③R2とTr1の直列接続は、Tr1=OFF状態では、大抵抗になりますので、バッテリ電圧12Vは、Tr1にほとんどかかります。
④Tr1のコレクタとTr2のベースは接続されていますので同電位です。
⑤Tr2のベース・エミッタ間に電圧が掛かるとベース電流が流れてTr2=ONになります。
⑥ベース電流が流れるとエミッタ電流、コレクタ電流が流れますが、この電流経路にランプが入っていますのでランプが点灯します。
⑦Tr2=ON状態では、R2とTr2の直列接続の電圧配分は、Tr2がONしたためにベース・エミッタ間電圧が約0.7Vになるため、その残った分がR2に掛かり約11.3Vになります。
♪半導体を語るには、ちゃんと電流で作動を考えなければなりませんが、電圧だけでもおおよその動きはわかります。
スイッチがOFFでTr1がOFF。Tr1=OFFでTr1の抵抗大で12Vがかかります。
その電圧がTr2のベースに掛かりますのでTr2=ONになりコレクタ電流が流れるためランプ点灯ということになります。
トランジスは機械のように接触点が無いので消耗することもなくスピードも早く長持ちします。
問題の回路でトランジスタを二つ使っていますが、初段は小電力型、後段は大電力型と思えばよいでしょう。
小さな制御信号で大きな負荷を駆動することができるため用いられます。
余談:
トランジスタ-は、transfer(trans=超えて+fer=運ぶ)resistor(抵抗器)の合成語で、そのtransferは、「移動する」「転換する」「電車の乗り換え」です。
transistor:ドランジスタに関する最初の論文「transfer of a signal through a varistor」からの合成語。
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