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エンジン不調が発生したのでダイアグノーシス・コードを確認したところ、異常コードが出力されなかった。そこで外部診断器を使用して正常車と不具合車の点検を暖機後のアイドリング状態で行い、表の測定結果を得た。故障推定原因として、適切なものは次のうちどれか。なお、車両はLジェトロニック方式エンジン搭載車である。


測定結果(エンジンECUデータ)

正常車 不具合車
エンジン冷却水温(℃) 85 85
ISCVディーティ(%) 35 38~53
エンジン回転速度(min-1 650 550~650
O2センサ(V) 0.3~0.7を一定周期で変化 約0一定
燃料噴射時間(ms) 2.1 3.7~4.7
吸入空気量(g/s) 1.8 2.3~3.6
空燃比フィードバック値(%) +0.78~+3.90 +19.53一定

エア・フロー・メータ特性ずれ
燃圧不良
ISCV動き不良
吸気系統への「エア吸い」







解説

選択肢(2)が適切です。

(1)エア・フロー・メータ特性ずれ

もし、エア・フロー・メータ特性が高い電圧側にずれたとすれば、センサ電圧も高くなり、

吸気管圧力も高くなる。そして、インジェクタの噴射時間も長くなる。

O2センサ電圧は、リッチ側に片寄る。

ところが O2センサ電圧は0V一定であり、リーン状態である。

説明がつかないので、×となる。

(2)燃圧不良

燃圧不良(燃圧不足)だと、供給燃料も減少するため、O2センサ電圧は0V一定であり、

リーン状態になる。

エンジンECUは、O2センサ・フィードバック補正により噴射時間を、増量補正する。

したがって、○となる。

(3)ISCV動き不良

燃圧不足を補う意味で、ISCVディーティ(%)は、広めになっている。

ISCV動き不良では説明ができないので×です。

(4)吸気系統への「エア吸い」

吸気系統への「エア吸い」があれば、 空燃比は薄くなり、O2センサ電圧は、

リーン状態となり、アイドリング状態では回転速度が上昇する。

エンジン回転数も上昇していないので、×となります。



一級自動車整備士2008年11月【No.31】


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