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複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2023年10月 問題34
自動車の材料に用いられる鉄鋼に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
解説
(1)球状黒鉛鋳鉄は、普通鋳鉄に含まれる黒鉛を球状化させるためにマグネシウムなどの金属を少量加えて強度や耐摩耗性などを向上させたものである。
選択肢(1)が適切です。
自動車の排気系部品などには、高シリコン球状黒鉛鋳鉄が用いられています。
(2)合金鋳鉄は、炭素鋼にクロム、モリブデン、ニッケルなどの金属を一種類又は数種類加えて強度や耐摩耗性などを向上させたものである。
選択肢(2)は、不適切です。
正しくは、以下の通りです。
合金鋳鉄は特殊鋳鉄とも呼ばれ、ピストンリング、カムシャフト、シリンダ・ライナ、ブレーキ・ドラムなどに用いられます
合金鋳鉄は特殊鋳鉄とも呼ばれ、鋳鉄にクロム、モリブデン、ニッケルなどを添加することにより機械的性質の向上、あるいは耐熱性、耐食性などを向上させた鋳鉄の総称で、ピストンリング、カムシャフト、シリンダーライナ、ブレーキ・ドラムに用いられている。
(3)普通鋼(炭素鋼)は、軟鋼と硬鋼に分類され、硬鋼は軟鋼より炭素を含む量が少ない。
選択肢(3)も不適切です。
正しくは、以下の通りです。
普通鋼(炭素鋼)は、軟鋼と硬鋼に分類され、軟鋼は硬鋼より炭素を含む量が少ない。
(4)普通鋳鉄は、熱間圧延鋼板を更に常温で圧延し薄板にしたものである。
選択肢(4)も不適切です。
正しくは、以下の通りです。
冷間圧延鋼板は、熱間圧延鋼板を更に常温で圧延し薄板にしたものである。
冷間圧延は、室温のまま金属を圧延する加工方法です。
”冷”という文字が入っていますが、冷やすことはせず、常温のまま材料を圧延します。
熱間圧延では、材料を高温にして軟化させて圧延します。
熱間圧延鋼の用途は通常、厳しい公差を必要としないホイール・リムやフレームなどが用途です。
冷間圧延鋼の理想的な用途は、より優れた性能が求められる部品です。