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2G 登録試験 2012年03月 問題34

ガソリンに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

オクタン価とは、そのガソリンに含まれているイソオクタンの重量割合をいう。

改質ガソリンは、高オクタン価のガソリンを標準オクタン価のガソリンに転換したものである。

直留ガソリンは、原油から直接蒸留して得られるガソリンで、オクタン価が高く自動車用として最も適している。

分解ガソリンは、灯油及び軽油などを、触媒を用いて化学変化を起こさせて熱分解した後、再蒸留してオクタン価を高めている。







解説

選択肢(4)が適切です。

エンジン編・燃料及び潤滑剤からの出題です。

(1)オクタン価とは、そのガソリンに含まれているイソオクタンの重量割合をいう。

この選択肢は不適切です。

オクタン価は、ガソリン・エンジンの燃料のアンチノック性を示す数値です。

(2)改質ガソリンは、高オクタン価のガソリンを標準オクタン価のガソリンに転換したものである。

この選択肢は不適切です。

改質ガソリンは、低オクタン価ガソリンを、触媒を用いて化学変化を起こさせて改質することにより、オクタン価を高めたガソリンです。

(3)直留ガソリンは、原油から直接蒸留して得られるガソリンで、オクタン価が高く自動車用として最も適している。

この選択肢は不適切です。

直留ガソリンは、原油から直接蒸留して得られるガソリンで、オクタン価が低く自動車用燃料としては不適当です。

(4)分解ガソリンは、灯油及び軽油などを、触媒を用いて化学変化を起こさせて熱分解した後、再蒸留してオクタン価を高めている。

この選択肢が適切です。

ガソリンの話というのはなにかと難しいですね。

ガソリンは、原油から得られる常温で液状の最低沸点留分(30 ~ 220 ℃程度)の石油製品です。

ガソリンは製造法により、

①天然ガソリン

②直留ガソリン

③改質ガソリン

④分解ガソリン

⑤合成ガソリン

などに分けられます。

天然ガソリンは、油田の湿性天然ガスか ら圧縮または吸収法によって採取したガソリンをいいます。

直留ガソリンは、原油中に含まれている軽質分を蒸留して採取したガソリンです。

分解ガソリンは軽油留 分または減圧軽油を熱分解あるいは接触分解することにより製造し、改質ガソリンは重質ナフサを接触改質装置などで改質し、オクタン価を向上させたものです。

合成ガソリンは、軽質炭化水素のアルキレーションまたは重合によって合成したガソリンです。

ガソリンは、火花点火式内燃機関に用いる燃料です。

ガソリンの要求性状としては、

① アンチノック性が良く

② エンジンの始動性が容易で

③ 加速性が良く

④ 燃費が少なく

⑤ 夏期においてベーパー・ロックやパーコレーションを起こさない

などです。

アンチノック性の尺度となるオクタン価にはリサーチ法、モーター法などがありますが、日本工業規格(JIS)ではリサーチ法を採用しています。

日本のガソリンは、ご存知のようにオクタン価によって特級ガソリン(プレミアム・ガソリンまたはハイオクタン・ガソリンともいう)と並級ガソリン(レギュラー・ガソリン)とに分けられています。

プレミアム・ガソリンのオクタン価は 98 程度で、レギュラー・ガソリンのオクタン価は 91 程度です。

ガソリンは、高いオクタン価を要求されることから、オクタン価の高い接触改質ガソリン、接触分解ガソリンおよび直留軽質ガソリンなどの基材を主成分に製造され、この他にMTBEなどのオクタン価向上剤や洗浄剤なども加えられています。

このように、ガソリンは、数種類の基材を混合・調整して、高性能の製品がつくられているのです 。

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