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2G 登録試験 2013年03月 問題02
ガソリン・エンジンの点火時期を、図に示すα°からβ°に遅らせた場合のNOx及びHCの発生量に関する記述について、次の文章の(イ)~(ハ)に当てはまるものとして、下の組み合わせのうち、適切なものは次のうちどれか。
1. 最高燃焼温度が下がるので、(イ)が減少する。
2. 膨張時の燃焼ガス温度を高く保つことができるので、酸化が促進されて(ロ)が減少する。
3. 排気ガス温度が高温を持続するため、酸化が促進されて(ハ)が減少する。
解説
選択肢(3)が適切です。
エンジン編・総論からの出題です。
1. 最高燃焼温度が下がるので、NOxが減少する。
2. 膨張時の燃焼ガス温度を高く保つことができるので、酸化が促進されてHCが減少する。
3. 排気ガス温度が高温を持続するため、酸化が促進されてHCが減少する。
COは空気の供給が十分で完全燃焼した場合は、
C+O2→CO2
すなわち二酸化炭素CO2になります。
CO2濃度は、理論空燃比付近で最大となり、それより混合気が薄い領域では、低下します。
NOxの発生も、理論空燃比付近で最大となり、それよりも濃くても薄くても急激に低下します。
NOxの発生は、温度で影響が大きく左右され、燃焼ガス温度の上昇とともに急激に増大します。したがって、NOxの発生を抑えるためには、最高燃焼ガス温度を下げればよいが、逆にエンジン出力が低下する問題があります。
( 燃焼温度上昇⇒シリンダ内圧上昇⇒出力上昇
燃焼温度低下⇒シリンダ内圧低下⇒出力低下 簡単言うとパワーダウンになります。)
炭化水素HCが完全燃焼した場合は、炭素Cは二酸化炭素CO2となり、水素H2は次のように水蒸気H2Oになります。
2H2+O2→2H2O
しかし、燃焼室内のクエンチング・ゾーン(消炎層)で発生した炭化水素HCは、燃料が未燃焼状態の生ガスです。
点火時期を遅らせることにより、膨張時の燃焼ガス温度を高く保つことができ、さらに排気ガス温度が高温を持続するので、生ガスであるHCは酸化が促進されて減少します。
*燃焼とは、物質と酸素との化合による酸化作用。
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