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2G 登録試験 2016年03月 問題34
合成樹脂と複合材に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
解説
選択肢(4)が不適切です。
(1) 熱可塑性樹脂は、加熱すると軟らかくなり、冷えると固くなる樹脂である。
この選択肢は、適切です。
分かりやすい例として、プラスチックの素材には、加熱し軟化したものを加熱し続けて硬化させる熱硬化性樹脂と加熱し軟化したものを冷却して硬化させる熱可塑性樹脂があります。
熱可塑性樹脂は、耐熱性や耐薬品性は熱硬化性樹脂におとりますが、実用性が高く、冷却だけで固化するため成形速度が速くコストが安いのが特徴です。
硬化したプラスチック(熱硬化性樹脂)は、再度加熱をしても、変形・溶解しない特性を持っていますのでコンセントやブレーカーなどの電気部品によく使われています。
(2) FRM(繊維強化金属)は、エンジンのピストンやコンロッドの一部に使用されている。
この選択肢も適切です。
繊維強化金属は、FRPのプラスチックの代わりに金属を基材に繊維で強化した複合材料であり基材には、現在アルミ、マグネシウム、チタン等が使用されています。
強化材には、アルミナ(Al2O3)、炭素繊維、炭化珪素(SiC)、窒化珪素(SiN)、等があり軽量化、超耐熱性、高強度、高弾性、耐摩耗性の特色を生かし自動車、宇宙・航空機関係、軍事用等に使用されています。
(3)FRP(繊維強化樹脂)のうち、GFRP(ガラス繊維強化樹脂)は、不飽和ポリエステルをマット状のガラス繊維に含浸させて成形したものである。
この選択肢も適切です。
GFRPは、ガラス繊維をポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などで固めたもので、FRPの中では最も安価で最も一般的なものです。
GFRP=Glass Fiber Reinforced Plastics=ガラス繊維強化プラスチック(ガラス繊維強化樹脂)
(4) 熱硬化性樹脂は、加熱すると硬くなり、急激に冷却すると軟らかくなる樹脂である。
この選択肢が、不適切です。
正しくは、以下の通りです。
熱硬化性樹脂は、加熱すると硬くなり、再び軟化しない樹脂である。
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