Menu

整備士ドットコム

Jidoshaseibishi.com

サイト内検索 help
複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。
Advertisement

2級自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2016年03月 問題33

図に示す油圧装置でピストンAの直径が14mm、ピストンBの直径が42mmの場合、ピストンAを0.4kNの力で押したとき、ピストンBにかかる力として、適切なものは次のうちどれか。

1200N
2352N
2400N
3600N

Advertisement



解説

選択肢(4)が適切です。


ピストン面積と受ける力は比例関係にあります。

\[ \begin{align*} \require{cancel} \frac{F_1}{S_1}&=\frac{F_2}{S_2}= p \hspace{10pt} 一定 \\ \\ \frac{S_2}{S_1}&=\frac{F_2}{F_1}\\ \\ S_1 &= \pi \cdot {r_1}^2 \\ S_2 &= \pi \cdot {r_2}^2 \\ \\ \frac{\cancel{\pi} \cdot {r_2}^2 }{ \cancel{\pi} \cdot {r_1}^2 }&=\frac{F_2}{F_1} \\ \\ \left( \frac{r_2}{r_1 } \right)^2 &=\frac{F_2}{F_1} \end{align*} \]


面積比と力の比を対比させればよいことになります。

面積比では、入力、出力側どちらの面積にも \( \Large{ \pi } \)がつきますので、 \( \Large{ \pi r^2} \) の計算が必要になりますが、分母分子 \( \Large{ \pi } \) はキャンセル(約分)されます。

\[ \begin{align*} \left( \frac{42}{14} \right)^2 = \frac{x}{400N} \end{align*} \]



題意の0.4kNは、400Nとして計算しています。

\[ \begin{align*} \left( \frac{42}{14} \right)^2 &= \frac{x}{400N} \\ \\ \left( \frac{3}{1} \right)^2 &= \frac{x}{400N} \\ \\ x &= 3^2 \times 400 \\ \\ &= 9 \times 400 \\ \\ &= 3,600 N \end{align*} \]

力が9倍になりました。

これまでの計算の中で直径を半径を区別せず述べました。

結論からいえば、式が比のかたちになるので約分されますので結果的に半径も直径も二乗の比なので問題にならなかったわけです。

厳密には与えられた直径$14mm$の半分$7mm$で計算すればいいのですが、結果的に分母分子に$1/2$が約分されるので簡略化計算しました。

余談です。

半径 × 半径 × 3.14の大雑把な公式のできかた。

ピザがあります。八等分すると次のような円になります。

カットした部分を二つくっつけます。

ざっくり四角っぽくなりました(かなり無理がありますがご勘弁を)。

これを8ピースまとめます。

四角の面積は たて×よこ です。

たては半径rです。

ピース2個で一個の四角ですので、ヨコは円周の半分です。

今は八等分ですが、これを100等分、1000等分としていくと四角になります。

円周は、直径 × 円周率 です。

円周の半分とは、

\[ \begin{align*} 円周の半分&= \frac{直径(2r)\times \pi}{2} \\ \\ &= r \times \pi \end{align*} \]

となり、結局円の面積は

\[ \begin{align*} 円の面積 &= たて\times ヨコ \\ \\ &= たて \times 円周の半分 \\ \\ &= r \times r \times \pi \end{align*} \]

2G 登録試験 2016年03月 問題33 油圧問題

2G 登録試験 2010年10月 問題35 パスカルの原理

パワー・シリンダの圧力

2G 登録試験 2012年10月 問題34 油圧式ブレーキの油圧回路

前の問題  次の問題