整備士ドットコム
Jidoshaseibishi.com
複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2017年10月 問題02
シリンダ・ヘッドとピストンで形成されるスキッシュ・エリアに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
解説
選択肢(4)が不適切です。
(1)斜めスキッシュ・エリアは、斜め形状により吸入通路からの吸気がスムーズになり、強い渦流の発生が得られる。
この選択肢は適切です。
Taper Squish(先細り)は、斜め形状というより先が細くなっている形を言います。
古い話ですが Tapered squish areaといえば1ZZ-FE engine がありました。
(2)吸入混合気に渦流を与えて、燃焼時間を短縮することで最高燃焼ガス温度の上昇を抑制させている。
この選択肢も適切です。
(3)吸入混合気に渦流を与えて、燃焼行程における火炎伝播の速度を高めている。
この選択肢も適切です。
(4)スキッシュ・エリアの面積が小さくなるほど渦流の速度は高くなる。
この選択肢が不適切です。
正しくは、以下の通りです。
スキッシュ・エリアの面積が大きいほど渦流の速度は高くなる。
スキッシュ・エリア(Squish area, or quench area)はシリンダ・ヘッド底面とピストン頂面(ピストンがTDCにあるとき)との間に形成される間隙部です。
スキッシュ・エリアにより発生した混合気の過流の流速は、このスキッシュ・エリアの面積と厚み(クリアランス)に大きく影響します。
スキッシュ・エリアの面積が大きいほど、また、厚み(Squish clearance)が小さいほど混合気の過流流速は高くなります。
スキッシュ・クリアランスはどうやって測るのでしょう。
バイク・エンジンのはなしですが、半田ごてに使うハンダを
エンジンの上から入れてあげて、ピストンを上にあげます。
つぶれたハンダをノギスで測ります。
いい加減なように思えますが、簡単に精度よく測れるのです。