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2G 登録試験 2017年10月 問題14

電子制御式燃料噴射装置のセンサに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

空燃比センサの出力は、理論空燃比より小さい(濃い)と低くなり、大きい(薄い)と高くなる。

ジルコニア式02センサのジルコニア素子は、高温で内外面の酸素濃度の差がないときに起電力が発生する性質がある。

ホール素子式のスロットル・ポジション・センサは、スロットル・バルブ開度の検出にホール効果を用いて行っている。

バキューム・センサは、インテーク・マニホールド圧力が高くなるほど出力電圧が大きくなる特性がある。







解説

選択肢(2)が不適切です。

ジルコニア式02センサのジルコニア素子は、高温で内外面の酸素濃度の差がないときに起電力が発生する性質がある。

正しくは以下の通りです。

ジルコニア式02センサのジルコニア素子は、高温で内外面の酸素濃度の差が大きいときに起電力が発生する性質がある。

高温状態において安定化ジルコニアは固体電解質(イオン導電性固体)の性質をもち、酸素イオンO2を伝導するという性質があります。
すなわち、円筒の内外に酸素濃度差があれば、濃度の高い側の電極で酸素分子O2は電子をもらって酸素イオンO2になり(還元反応)、濃度の低い側の電極では酸素イオンO2が電子を離して酸素分子O2に戻ります(酸化反応)。

  高濃度側 O2+4e-→2O2(還元反応)

  低濃度側 2O2→O2+4e-(酸化反応)

つまり、内外電極間には大気から酸素濃度の低い排気ガス側へ酸素イオンO2が移動します。
発生酸素濃度比によって酸素イオンO2が移動することでネルンストの法則により温度を係数とした起電力が生じます。

乾燥した空気の成分は、 窒素 N2 78%、酸素 O2 21%、あとはその他の成分です。

ご存知のようにこの今の空気は、ほとんどが無害の窒素で、酸素は約2割しかないのです。

ネルンストの法則によれば、排気ガス側も大気(一般に20.6%)の場合は、内外の差がありませんので0Vというとになります。

排気ガス側の酸素が薄くなると差が出てきて、起電力が生じます。

実際のO2センサには、白金コーティングされ起電力発生にメリハリ付けています。

この場合の白金は、触媒です。

触媒は、化学作用におけるターボチャージャーみたいなものです。

(1)空燃比センサの出力は、理論空燃比より小さい(濃い)と低くなり、大きい(薄い)と高くなる。

この選択肢は、適切です。

(3)ホール素子式のスロットル・ポジション・センサは、スロットル・バルブ開度の検出にホール効果を用いて行っている。

この選択肢も適切です。

(4)バキューム・センサは、インテーク・マニホールド圧力が高くなるほど出力電圧が大きくなる特性がある。

この選択肢も適切です。

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