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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2019年03月 問題01

エンジンの諸損失等に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

機械損失は、ピストン、ピストン・リング、各ベアリングなどの摩擦損失と、ウォータ・ポンプ、オイル・ポンプ、オルタネータなど補機駆動の損失からなっている。

熱損失は、燃焼室壁を通して冷却水へ失われる冷却損失、排気ガスにもち去られる排気損失、ふく射熱として周囲に放散されるふく射損失からなっている。

ポンプ損失(ポンピング・ロス)は、冷却水の温度、潤滑油の粘度のほかに回転速度による影響が大きい。

体積効率と充填効率は、平地ではほとんど同じであるが、高山など気圧の低い場所では差を生じる。


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解説

選択肢(3)が不適切です。

(3)ポンプ損失(ポンピング・ロス)は、冷却水の温度、潤滑油の粘度のほかに回転速度による影響が大きい。

正しくは、以下の通りです。

ポンプ損失(ポンピング・ロス)とは、燃焼ガスの排出及び混合気を吸入するための動力損失をいう。

あるいは、

機械損失は、潤滑油の粘度、エンジン回転速度のほか冷却水の温度によるに影響が大きい。

ガソリンエンジンはスロットルバルブ(吸気絞り弁)の開き具合によって吸入空気量をコントロールします。

ガソリンエンジンにはつねにポンプ損失がつきまといます。

ディーゼルエンジンにはスロットルバルブはありません。


注射器($Syringe$)は、針($Needle$)の中の通路よりも注射器本体のシリンダー径がはるかに大きい。

そのため、シリンダー内の液体は針の内径分だけしか通過できません。

このような構造は、注入量を細かくコントロールするには適していますが、時間あたりの吐出量は極めて小さくなります。

これがポンプ損失の本質です。

(1)機械損失は、ピストン、ピストン・リング、各ベアリングなどの摩擦損失と、ウォータ・ポンプ、オイル・ポンプ、オルタネータなど補機駆動の損失からなっている。

適切です。

(2)熱損失は、燃焼室壁を通して冷却水へ失われる冷却損失、排気ガスにもち去られる排気損失、ふく射熱として周囲に放散されるふく射損失からなっている。

適切です。

(4)体積効率と充填効率は、平地ではほとんど同じであるが、高山など気圧の低い場所では差を生じる。

適切です。

体積効率と充填効率についての若干の説明

エンジンの吸気行程では、燃焼室を新たな未燃混合気体のみで満たすことは不可能です。

吸気行程でどのくらいの未燃混合気体を取り込めるか、すなわち吸込み能力を表示する効率として、実質的な未燃混合気体の体積を排気量で割った値を用います。

これを体積効率(volumetric efficiency)と呼んでいます。

しかしながら、体積効率は気温と外気圧に影響を受けるため、標準大気状態における値に正規化したものを充填効率(charging efficiency)と呼んでいます。

日本工業規格(JIS)の場合、自動車用機関は760mmHg(1013.25hPa)、20℃、湿度60%を標準大気としています。

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