整備士ドットコム
Jidoshaseibishi.com
複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2019年03月 問題02
ピストン・リングに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
解説
スカッフ(ひっかき傷)、スティック(固着)、フラッタ(浮き上がり)は、ピストン・リング異常現象の基本知識です。
選択肢(2)が適切です。
(2)フラッタ現象は、ピストン・リングの拡張力が小さいほど、ピストン・リング幅が厚いほど、また、ピストン速度が速いほど起こりやすい。
ピストン・リングに起こる異常現象のうちフラッタ現象とは、ピストン・リングがリング溝と密着せずにバタバタと浮き上がることをいう。
選択肢(2)は、すごいことをさらっと言ってのけているのです。
これを実験で確認することは大変なことなので、教科書のとおり覚えましょう。
ピストン速度が速いとリングのシール不足が発生し気密が低下しバタつき(Ring flutter)ます。
特に日本車は、薄く低質量のリングが好まれるようです。
(1)スカッフ現象とは、カーボンやスラッジ(燃焼生成物)が固まってリングが動かなくなることをいう。
不適切です。
正しくは、以下の通りです。
スカッフ現象とは、シリンダ壁の油膜が切れてリングとシリンダ壁が直接接触し、リングやシリンダの表面に引っかき傷ができる現象をいう。
(3)アンダ・カット型のコンプレッション・リングは、外周下面がカットされた形状になっており、一般にトップ・リングに用いられている。
不適切です。
正しくは、以下の通りです。
アンダ・カット型のコンプレッション・リングは、外周下面がカットされた形状になっており、一般にセカンド・リングに用いられている。
(4)テーパ・フェース型は、しゅう動面が円弧状になっており、初期なじみの際の異常摩耗が少ない。
不適切です。
正しくは、以下の通りです。
バレル・フェース型は、しゅう動面が円弧状になっており、初期なじみの際の異常摩耗が少ない。
テーパ・フェース型のピストン・リングは、しゅう動面がテーパ状になっており、シリンダ壁面と線接触するため、なじみやすく気密性に優れている。
セカンド・リングに用いられます。