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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2020年10月 問題02

エンジンの諸損失等に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

ポンプ損失(ポンピング・ロス)は、冷却水の温度、潤滑油の粘度のほかに回転速度による影響が大きい。

機械損失は、ピストン、ピストン・リング、各ベアリングなどの摩擦損失と、ウォータ・ポンプ、オイル・ポンプ、オルタネータなど補機駆動の損失からなっている。

熱損失は、燃焼室壁を通して冷却水へ失われる冷却損失、排気ガスにもち去られる排気損失、ふく射熱として周囲に放散されるふく射損失からなっている。

体積効率と充填効率は、平地ではほとんど同じであるが、高山など気圧の低い場所では差を生じる。


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解説

選択肢(1)が不適切です。

(1)ポンプ損失(ポンピング・ロス)は、冷却水の温度、潤滑油の粘度のほかに回転速度による影響が大きい。

正しくは、以下の通りです。

ポンプ損失(ポンピング・ロス)とは、燃焼ガスの排出及び混合気を吸入するための動力損失をいう。

上のグラフでは、ポンプ損失(Pumping loss)は低負荷域では大きく、高負荷になるにつれて小さくなっています。

ガソリン・エンジンはスロットル・バルブ(吸気絞り弁)の開き具合によって吸入空気量をコントロールします。

スロットル・バルブが少ししか開いていない状態では、必ずポンプ損失が発生します。

ピストンのストロークは負荷域に関係なく常に一定です。

空気量は少しでいいという低負荷域においては、ピストンが下降して外気を吸い込もうとしているのにスロットル・バルブは少ししか開いていません。

そのため大気圧よりも吸入気の圧力が低くなり、ピストンが行なうポンプ仕事が邪魔されて損失を発生させてしまいます。

したがって、ガソリン・エンジンにはつねにポンプ損失がつきまとうことになります。

(2)機械損失は、ピストン、ピストン・リング、各ベアリングなどの摩擦損失と、ウォータ・ポンプ、オイル・ポンプ、オルタネータなど補機駆動の損失からなっている。

適切です。

機械損失は、上のグラフでMechanical lossの部分です。

(3)熱損失は、燃焼室壁を通して冷却水へ失われる冷却損失、排気ガスにもち去られる排気損失、ふく射熱として周囲に放散されるふく射損失からなっている。

この選択肢も適切です。

熱損失は、上のグラフで冷却損失Cooling loss、排気損失Exhoust lossの部分になります。

(4)体積効率と充填効率は、平地ではほとんど同じであるが、高山など気圧の低い場所では差を生じる。

この選択肢も適切です。

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