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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2021年10月 問題30

マニュアル・トランスミッションのクラッチの伝達トルク容量に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

一般にエンジンの最大トルクの1.2~2.5倍に設定されており、ジーゼル車よりもガソリン車の方が余裕係数は大きい。

エンジンのトルクに比べて過大であると、クラッチ・フェーシングの摩耗量が急増しやすい。

クラッチ・スプリングによる圧着力及びクラッチ・フェーシングの摩擦係数、摩擦面の有効半径、摩擦面の面積に関係する。

エンジンのトルクに比べて過小であると、クラッチの操作が難しく、接続が急になりがちでエンストしやすい。


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解説

(1)一般にエンジンの最大トルクの1.2~2.5倍に設定されており、ジーゼル車よりもガソリン車の方が余裕係数は大きい。

選択肢(1)は不適切です。

正しくは以下の通りです。

一般にクラッチの伝達トルク容量は、エンジンの最大トルクの1.2~2.5倍に設定されており、乗用車よりトラックやバスの方が、ガソリン自動車よりもジーゼル自動車の方が余裕係数は大きくしてある。

トラック・バスは荷重変化がありますので、一時的に2.5倍のトルクがかかっても耐え得るように余裕を持たせています。

クラッチがエンジンのトルクをトランスミッションに伝えることができるトルクの最大値をクラッチ容量、または伝達トルク容量と呼んでいます。

クラッチ容量の単位は$\ \hspace{3pt} N \cdot m \hspace{3pt}$です。

試験に出ませんがトルク容量のイメージの一例です。

Clutch torque capacity calculation

一般的なクラッチの伝達トルク容量を示しておきます。

$\ \hspace{20pt} T_{c} = z \cdot μ \cdot F_{a} \cdot r_{m}  [N・m] $

$\ \hspace{40pt} T_c $:クラッチ容量( Torque capacity of clutch )

$\ \hspace{40pt} z $ :ディスクの枚数

$\ \hspace{40pt} μ$ :フェーシングの摩擦係数

$\ \hspace{40pt} F_{a} $ :圧着力

$\ \hspace{40pt} r_m $ :ディスクフェーシングの平均半径

(2)エンジンのトルクに比べて過大であると、クラッチ・フェーシングの摩耗量が急増しやすい。

選択肢(2)も不適切です。

正しくは以下の通りです。

クラッチの伝達トルク容量が、エンジンのトルクに比べて過小であると、フェーシングの摩擦量が急増しやすい。

ちから関係でクラッチがエンジンに負けると滑ります。

(3)クラッチ・スプリングによる圧着力及びクラッチ・フェーシングの摩擦係数、摩擦面の有効半径、摩擦面の面積に関係する。

選択肢(3)が適切です。

まさに上に示した式を言葉で表したものです。

(4)エンジンのトルクに比べて過小であると、クラッチの操作が難しく、接続が急になりがちでエンストしやすい。

選択肢(4)も不適切です。

正しくは以下の通りです。

エンジンのトルクに比べて(トルク容量が)過小であると、接続はなめらかであるが、滑りが増加して発熱量が大きくなる。

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