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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2021年10月 問題04

コンロッド・ベアリングに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

クラッシュ・ハイトが小さ過ぎると、ベアリングにたわみが生じて局部的に荷重が掛かるので、ベアリングの早期疲労や破損の原因となる。

コンロッド・ベアリングの張りは、ベアリングを組み付ける際、圧縮されるに連れてベアリングが内側に曲がり込むのを防止するためのものである。

アルミニウム合金メタルのうち、すずの含有率が高いものは、低いものに比べてオイル・クリアランスを大きくしている。

トリメタル(三層メタル)は、銅に20~30%の鉛を加えた合金(ケルメット・メタル)を鋼製裏金に焼結し、その上に鉛とすずの合金又は鉛とインジウムの合金をめっきしたものである。


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解説

(1)クラッシュ・ハイトが小さ過ぎると、ベアリングにたわみが生じて局部的に荷重が掛かるので、ベアリングの早期疲労や破損の原因となる。

選択肢(1)は、不適切です。

正しくは以下の通りです。

クラッシュ・ハイトが大き過ぎると、ベアリングにたわみが生じて局部的に荷重が掛かるので、ベアリングの早期疲労や破損の原因となる。

Crush height

半割形の一対のベアリング・メタルが上下で組み合わされたとき互いに押し合うことで真円に近づき、適正なクリアランス(隙間)を確保する役目があります。

(2)コンロッド・ベアリングの張りは、ベアリングを組み付ける際、圧縮されるに連れてベアリングが内側に曲がり込むのを防止するためのものである。

選択肢(2)は適切です。

張りはベアリング・ハウジングに対して密着を高めるために必要です。

教科書は、”ベアリング・ハウジング”とさらりと書いてありますが、トヨタの論文か何かから引用したのしょうか、コンロッドとキャップを一体としてベアリング・ハウジングと呼んでいるのではないかと推測します。

コンロッドの各部名称の確認です。

コンロッドの上をスモール・エンド、下部の片部分をビック・エンドやビック・エンド・キャップ Big end cap、そして下の部品をロッド・キャップ Rod capと呼ぶようです。

トヨタの技術書なんかでは、Big end cap と Rod capの全体でベアリング・ハウジングと呼んでいるようです。

ベアリング・ハウジング Bearing housingという機械用語はベアリングを入れる本体・ボディという意味でよく用いられますがコンロッドに対しての使用は見たことありません。

日本独特の事例かもしれません。

教科書で勉強されている方でちょっと疑問に持たれた方のためにベアリング・ハウジングを少し深掘りしてみました。

(3)アルミニウム合金メタルのうち、すずの含有率が高いものは、低いものに比べてオイル・クリアランスを大きくしている。

選択肢(3)も適切です。

すずの含有率が高いものは耐摩耗性に優れていますが、熱膨張率が大きいので、オイル・クリアランスを大きくしています。

(4)トリメタル(三層メタル)は、銅に20~30%の鉛を加えた合金(ケルメット・メタル)を鋼製裏金に焼結し、その上に鉛とすずの合金又は鉛とインジウムの合金をめっきしたものである。

選択肢(4)も適切です。

ケルメット・メタルの機械的強度を生かし、欠点であるなじみ性、埋没性の悪さを、鉛とすずの合金又は鉛とインジウムの合金により補ったものです。

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