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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2021年10月 問題31

エンジン・オイルの添加剤に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

清浄分散剤は、エンジン・オイル中に混入する炭素やスラッジを油中に遊離させる作用がある。

油性向上剤は、オイルの金属表面に対するなじみを良くし、強固な油膜を張らせる添加剤である。

流動点降下剤は、エンジン・オイルが冷却された際、オイルに含まれるろう(ワックス)分の結晶化を促進させて、オイルの流動性を保つ作用がある。

粘度指数向上剤は、温度変化に対して適正な粘度を保って潤滑を完全にし、寒冷時のエンジンの始動性を良好にする。


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解説

(1)清浄分散剤は、エンジン・オイル中に混入する炭素やスラッジを油中に遊離させる作用がある。

選択肢(1)は適切です。

洗浄剤は、金属面の汚れを取り、酸性物質の中和をする働きがあります。

分散剤はスラッジなどの汚染物質を油中に分散させて、スラッジ同士を固まらせないようにする働きがあります。

潤滑油は、熱によってどうしても小さなスラッジが発生してしまいます。

発生するスラッジを完全に無くすことは不可能ですが、スラッジをうまく閉じ込めることはできます。

清浄分散剤がうまく働かないと、スラッジ同士が凝縮してしまい、大きな粒子に成長していくことになり、清浄分散剤は、大きなスラッジになってしまうのを未然に防ぐ役割をしています。

(2)油性向上剤は、オイルの金属表面に対するなじみを良くし、強固な油膜を張らせる添加剤である。

選択肢(2)も適切です。

油性向上剤は、摩擦面の金属に吸着して強い膜を作り、摩擦や摩耗を減少させる働きを持つ物質です。

(3)流動点降下剤は、エンジン・オイルが冷却された際、オイルに含まれるろう(ワックス)分の結晶化を促進させて、オイルの流動性を保つ作用がある。

選択肢(3)が不適切です。

正しくは以下の通りです。

流動点降下剤は、エンジン・オイルが冷却された際、オイルに含まれるろう(ワックス)分の結晶化を抑えて、オイルの流動性を保つ作用がある。

エンジンオイルは常温だと液体ですが、低温になると徐々にその成分が結晶になり始めて、寒い時期、氷点下になるような極低温下では完全に固まって、流動性を失ってしまいます。

流動点降下剤は、流動点を下げて極低温でもオイルが固まらないようにする役目を持っています。

(4)粘度指数向上剤は、温度変化に対して適正な粘度を保って潤滑を完全にし、寒冷時のエンジンの始動性を良好にする。

選択肢(4)は適切です。

粘り気が適切に維持されていれば、シリンダーとピストンの間など金属同士のすき間に油膜がしっかりと形成されていますが、粘度が下がると油膜が押しつぶされ、オイル本来の性能が発揮できなくなります。

温度変化による粘度の低下を少なくする役目を持つのが粘度指数向上剤で、油に溶ける性質を持つ高分子ポリマーが使われます。

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