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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2021年10月 問題15

電子制御式燃料噴射装置のセンサに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

ジルコニア式O2センサのジルコニア素子は、高温で内外面の酸素濃度の差が大きいと起電力が発生する性質がある。

ホール素子式のスロットル・ポジション・センサは、スロットル・バルブ開度の検出にホール効果を用いて行っている。

空燃比センサの出力は、理論空燃比より小さい(濃い)と低くなり、大きい(薄い)と高くなる。

バキューム・センサは、インテーク・マニホールドの圧力と大気圧との圧力差を電圧値に置き換えている。


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解説

(1)ジルコニア式O2センサのジルコニア素子は、高温で内外面の酸素濃度の差が大きいと起電力が発生する性質がある。

選択肢(1)は適切です。

ジルコニウム(Zirconium)とは金属の名前で、元素記号 $ \hspace{3pt} \ce{Zr} \hspace{3pt} $ と表記され、プラチナと同様レアメタル(マイナーメタル)のひとつとして数えられています。

ジルコニウムが酸素と結合するとジルコニア Zirconia(二酸化ジルコニウム:Zirconium Oxide) $ \hspace{3pt} \ce{ZrO2} \hspace{3pt}$になります。

ジルコニア・セルは高温中で、酸素イオンを伝導するという性質があり、酸素濃度の高い基準ガス(大気)から酸素濃度の低い炉内雰囲気へイオンが移動します。

イオンが移動することで電位差が発生、ネルンストの法則により温度を係数とした起電力が生じます。

余談ですが、ジルコニアは入れ歯でも有名です。

(2)ホール素子式のスロットル・ポジション・センサは、スロットル・バルブ開度の検出にホール効果を用いて行っている。

選択肢(2)も適切です。

ホール素子はホール効果(Hall Effect)と言われる電流磁気効果を応用したセンサです。

自動車部品としては、扉や窓の開閉検出はもちろん、車高や速度の検知、モータの回転数検出など数多くのホールICが使用されています。

(3)空燃比センサの出力は、理論空燃比より小さい(濃い)と低くなり、大きい(薄い)と高くなる。

選択肢(3)も適切です。

Air fuel Ratio

Air fuel Ratio Sensor

上の図に示すように、空燃比センサの出力は、理論空燃比$\hspace{3px}14.7\hspace{3px}$より小さい(濃い)と低くなり、大きい(薄い)と高くなっています。

$\ce{O2}$センサと空燃比センサの特性の違いを確実に理解しておきましょう。

(4)バキューム・センサは、インテーク・マニホールドの圧力と大気圧との圧力差を電圧値に置き換えている。

選択肢(4)が不適切です。

正しくは以下の通りです。

バキューム・センサに圧力が作用するとシリコン・チップには、反対側の真空室との圧力差に生じた応力を受け抵抗変化を電圧値に置き換えている。

Manifold Absolute Pressure(MAP) Sensor

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