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2G 登録試験 2018年10月 問題11

電子制御式燃料噴射装置に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

インジェクタの噴射信号がONになり、電流が流れ始めてインジェクタが完全に駆動されるまでの燃料が噴射されていない時間を無効噴射時問(無効駆動時問)という。

インジェクタの応答性をよくする方法には、ソレノイド・コイルの巻数を多くして線径を小さくする方法がある。

Lジェトロニック方式の基本噴射時間は、エア・フロー・メータで検出した吸入空気量と、クランク角センサにより検出したエンジン回転速度によって決定される。

吸気温度補正とは、吸入空気温度の違いによる吸入空気密度の差から空燃比のずれが生じるため、吸気温センサからの信号により噴射量を補正することをいう。







解説

選択肢(2)が不適切です。

(2) インジェクタの応答性をよくする方法には、ソレノイド・コイルの巻数を多くして線径を小さくする方法がある。

正しくは、以下の通りです。

インジェクタの応答性をよくする方法には、ソレノイド・コイルの巻数を少なくして線径を大きくする方法がある。

作戦としては、コイル抵抗を減らし(巻き数を減らし、導線の断面積を広くして電子が流れやすくする)電流駆動する方法ですが、ところがどっこい、そう簡単には事は運びません。

長くなりますが、物理の教科書さえ正しく伝えていないような気がします。

ジュールの第一法則は導体を流れる電流と、電流によって生み出される熱の関係を示したものでジュール効果ともよばれます。

基本は、あくまでも電流と熱の関係です。

オームの法則を絡ませた場合に次のような格好になります。

これが諸悪の根源です。

ジュール熱問題はあくまでも電流が議論の対象なのです。

電流と電圧は全く別物ですから、エネルギーを大きくするためには電流や電圧を高めればいいやと安直に考えてはいけない理由は、ジュール熱の存在です。

計算しやすいように、100Wの電力をインジェクタに与える時、10Vの場合であれば10Aの電流になります。

インジェクタの抵抗Rを1Ωとしましょう。

この時、インジェクタの持つ抵抗で消費される電力は P=I2×R ですから 102×1=100W もの電力が消費されます。

これはただ熱になるだけのまったくムダな電力なのです。

一方これを100Vに電圧を高くすると電流は1Aです。

抵抗は電圧には無関係ですから電力は 12×1=1W で済むのです。

100Wと1Wでは大違いです。

このように電圧が10倍になればその抵抗で消費される電力はその2乗に反比例して小さくなるのです。

ですから、インジェクタの電圧は高いほど電力のムダがないのです。

電流を流せば流すほど導体の電子の数が増えぶつかり合いになり抵抗が増加して熱が発生するイメージです。

ちょっと難しい言い方ですが、抵抗は電圧に依存しないが電流には依存する。

ただね、ただね、電流駆動は熱が出ますが応答が速い、そのスピードこそが電流駆動の魅力なのです。

(1) インジェクタの噴射信号がONになり、電流が流れ始めてインジェクタが完全に駆動されるまでの燃料が噴射されていない時間を無効噴射時問(無効駆動時問)という。

この選択肢は、適切です。

【無効噴射時間 Ineffective injection timeの例】

(3)Lジェトロニック方式の基本噴射時間は、エア・フロー・メータで検出した吸入空気量と、クランク角センサにより検出したエンジン回転速度によって決定される。

この選択肢も適切です。

(4)吸気温度補正とは、吸入空気温度の違いによる吸入空気密度の差から空燃比のずれが生じるため、吸気温センサからの信号により噴射量を補正することをいう。

この選択肢も適切です。



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