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2G 登録試験 2018年10月 問題07

吸排気装置の過給機に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

2葉ルーツ式のスーパ・チャージャでは、過給圧が高くなって規定値以上になると、過給圧の一部を排気側へ逃がし、過給圧を規定値に制御するエア・バイパス・バルブが設けられている。

一般に、ターボ・チャージャに用いられているフル・フローティング・ベアリングの周速は、シャフトの周速と同じである。

ターボ・チャージャは、小型軽量で取り付け位置の自由度は高いが、排気エネルギの小さい低速回転域からの立ち上がりに遅れが生じ易い。

2葉ルーツ式のスーパ・チャージャでは、ロータ1回転につき2回の吸入・吐出が行われる。







解説

選択肢(3)が適切です。

(3)ターボ・チャージャは、小型軽量で取り付け位置の自由度は高いが、排気エネルギの小さい低速回転域からの立ち上がりに遅れが生じ易い。

ターボ・ラグ(turbo lag)という問題を持っています。

余談ですが、ターボ・ラグのひとつの対策としてツイン・ターボがありますね。

シングル・ターボの場合、排気ガスの少ない低回転域ではタービンを回すための十分な排気が得られませんが、小さいターボを2つにすることで少ない排気ガスでもタービンが回り、低回転域でもターボの特性を生かすことができます。

やはり構造が複雑・高額部品になりますので、コンパクトカーではないと思います。

シーケンシャル・ツイン・ターボなどもあるようです。

(1) 2葉ルーツ式のスーパ・チャージャでは、過給圧が高くなって規定値以上になると、過給圧の一部を排気側へ逃がし、過給圧を規定値に制御するエア・バイパス・バルブが設けられている。

不適切です。

2葉ルーツ式のスーパ・チャージャでは、過給圧が高くなって規定値以上になると、過給圧の一部を吸気側へ逃がし、過給圧を規定値に制御するエア・バイパス・バルブが設けられている。

(2) 一般に、ターボ・チャージャに用いられているフル・フローティング・ベアリングの周速は、シャフトの周速と同じである。

不適切です。

正しくは、以下の通りです。

一般に、ターボ・チャージャに用いられているフル・フローティング・ベアリングは、シャフトの周速の約半分の速度で回転する。

(4) 2葉ルーツ式のスーパ・チャージャでは、ロータ1回転につき2回の吸入・吐出が行われる。

不適切です。

正しくは、以下の通りです。

2葉ルーツ式のスーパ・チャージャでは、ロータ1回転につき4回の吸入・吐出が行われる。

ところで、【2葉ルーツ式】の「葉」って何なのでしょうか。

ルーツ式は、ルーツ・ブロアとも呼ばれ、1866年にルーツ兄弟(Roots Blower Company)が溶鉱炉の送風機として特許を取得したもので、もともと送風機の技術です。

【ルーツ兄弟:Francis and Philander】

葉(よう)とは、脳葉の葉(lobe)、耳たぶ(lobe 又は earlobe)の意味です。

葉(よう)はもともと生物学の言葉で、種々の器官ではっきりした境界線によって2つ以上の部分に分れている場合に、その1つを葉というそうです。

たとえば大脳は前頭(Frontal lobe)、側頭(Temporal lobe)、後頭(Occipital lobe)、頭頂(Parietal lobe)などに分けられています。

2葉ルーツ式スーパ・チャージャのドライブ・ロータとドリブン・ロータは、区別される部品として2葉という言い方をしているのかも知れません。

葉の説明自体、どこに見当たりませんので、これらは当webサイト管理者の推測です。

2葉と3葉の例を示します。

【2葉ルーツの例(Roots 2-lobe)】

いつもと同じような解説とは、切り口を変えてみました。

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