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複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2024年03月 問題34
鋼の熱処理に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
解説
(1)窒化とは、鋼を浸炭剤の中で焼き入れ、焼き戻し操作を行う加熱処理をいう。
選択肢(1)は、不適切です。
正しくは、以下の通りです。
窒化とは、鋼の表面層に窒素を染み込ませて硬化させる操作をいう。
窒化とは、鋼の表面を硬化させるための熱処理方法の一つで、金属の表面に窒素を浸透させて硬化層を形成するプロセスを指します。
この硬化層は、鉄や鋼と窒素が化合して形成される窒化物によるもので、高い硬度と耐摩耗性、耐食性を持っています。
窒化処理は、エンジン部品、歯車、ベアリング、金型など、摩耗や高強度が求められる多くの部品に用いられます。
(2)高周波焼き入れとは、高周波電流で鋼の表面層から内部まで全体を加熱処理する焼き入れ操作をいう。
選択肢(2)も不適切です。
高周波焼き入れとは、高周波電流で鋼の表面層を加熱処理する焼き入れ操作をいう。
高周波焼き入れとは、金属の熱処理方法の一つで、主に鋼の表面を硬化させるために使用されます。
このプロセスでは、高周波電流を用いて金属の表面を急速に加熱し、その後すぐに急冷することで、硬化層を形成します。
高周波焼き入れは、さまざまな製品や部品に使用され、特に自動車や機械部品のシャフト、ギア、カム、クランクシャフト、ベアリング、ボルトなど、耐摩耗性と高硬度が求められる箇所でよく使われます。
(3)焼き戻しとは、焼き入れした鋼をある温度まで加熱した後、徐々に冷却する操作をいう。
選択肢(3)が適切です。
焼き戻しは、鋼の熱処理プロセスの一環であり、焼き入れによって生じた硬度と脆さを調整し、材料に必要な靭性や強度を与えるために行われます。
焼き入れの結果、鋼のマルテンサイト構造が形成されるため、非常に硬くなる一方で、脆くなることがあります。
焼き戻しは、このバランスを調整するための工程です。
(マルテンサイト構造は、鋼の熱処理において焼き入れなどの急冷工程によって形成される、非常に硬くて強い金属構造のことです。鋼の中で最も硬い構造の一つであり、その硬さと脆さが特徴です。)
焼き戻しは、焼き入れを伴う部品や製品のほとんどに適用され、自動車部品、工具、金型、エンジン部品など、幅広い分野で行われます。
(4)浸炭とは、鋼の表面層の炭素量を増加させて軟化させる操作をいう。
選択肢(4)は、不適切です。
正しくは、以下の通りです。
浸炭とは、鋼の表面層の炭素量を増加させて硬化させる操作をいう。
浸炭は、鋼の熱処理プロセスの一つで、鋼の表面に炭素を浸透させて硬化層を形成するための方法です。
このプロセスは、表面硬化を目的としており、部品の耐摩耗性を向上させるとともに、芯部(コア)の靭性を維持することができます。
浸炭は、主に表面の高硬度が必要な自動車部品(ギア、シャフト、カムシャフトなど)、工具、ベアリング、金型などに使用されます。