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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2025年10月 問題10

直巻式スタータの出力特性に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1) スタータの回転速度が上昇すると、アーマチュア・コイルに発生する逆向きの誘導起電力が増えるので、アーマチュアコイルに流れる電流が減少する。
(2) 始動時のアーマチュア・コイルに流れる電流の大きさは、ピニオンギヤの回転速度がゼロのとき最小である。
(3) スタータの駆動トルクは、 ピニオンギヤの回転速度の上昇とともに小さくなる。
(4) 始動時のスタータの駆動トルクは、 ピニオンギヤの回転速度がゼロのとき最大である。

解説

(1)スタータの回転速度が上昇すると、アーマチュア・コイルに発生する逆向きの誘導起電力が増えるので、アーマチュアコイルに流れる電流が減少する。

選択肢(1)は、適切です。

回転するとコイルに流れる電流を打ち消そうとして逆起電力が発生し、電源電圧と平衡状態になろうとします。

(2) 始動時のアーマチュア・コイルに流れる電流の大きさは、ピニオンギヤの回転速度がゼロのとき最小である。

選択肢(2)が不適切です。

正しくは、以下の通りです。

始動時のアーマチュア・コイルに流れる電流の大きさは、ピニオン・ギヤの回転速度がゼロのとき最大である。

スタータ・バッテリは、クランキング・バッテリとも呼ばれ、エンジン始動時に、瞬間的に大きな電流を供給することを目的につくられています。

電流とトルクは比例関係にありますので、スタータ・バッテリにより供給された大電流のおかげでクランキングが可能となります。

(3)スタータの駆動トルクは、 ピニオンギヤの回転速度の上昇とともに小さくなる。

選択肢(3)は、適切です。

直巻式スタータモータは、エンジン始動時に非常に大きなトルクを発生させる必要があります。

これは、エンジンが停止している状態では慣性が大きく、動かすのに強い力が必要だからです。

でも、ピニオンギヤ(スタータの出力軸)が回転し始めると、次第に慣性力が働いてエンジンが回りやすくなり、必要なトルクも減っていきます。

ここで重要なのが「逆起電力(バックEMF)」の存在です。

  1. 始動時(回転速度ゼロ)
    • アーマチュア・コイルには最大の電流が流れます。
    • 逆起電力が発生しないため、バッテリから強烈な電流が供給され、最大トルクが得られます。
  2. 回転速度が上昇すると
    • アーマチュアに逆起電力が発生し始めます。
    • この逆起電力がバッテリ電圧に対抗する形になるため、流れる電流が減少します。
    • 電流が減ると、当然トルクも減少します。

つまり、回転速度が上がるほど、電流が減り、トルクも小さくなるという特性があります。

この特性は、スタータがエンジンを始動させるための「瞬間的な力」を重視して設計されているからこそ。

エンジンが回り始めれば、スタータの役目は終わり。

したがって、トルクが減っていくのは自然な流れとなります。

(4)始動時のスタータの駆動トルクは、 ピニオンギヤの回転速度がゼロのとき最大である。

選択肢(4)は、適切です。

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