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2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2025年10月 問題03
ピストン及びピストンリングに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
(1) バレル・フェース型のコンプレッション・リングは、しゅう動面が円弧状になっており、 初期なじみの際の異常摩耗が少ない。
(2) アルミニウム合金ピストンのうち、高けい素アルミニウム合金ピストンよりシリコンの含有量が多いものをローエックス・ピストンと呼んでいる。
(3) コンプレッションリングは、シリンダ壁面とピストンとの間の気密を保つ働きと、 燃焼によりピストンが受ける熱をシリンダに伝える役目をしている。
(4) ピストンヘッド部には、圧縮圧力を高めるため、 バルブの逃げを設けている。
解説
(1)バレル・フェース型のコンプレッション・リングは、しゅう動面が円弧状になっており、 初期なじみの際の異常摩耗が少ない。
選択肢(1)は、適切です。

外周形状:Outer periphery shape
(2)アルミニウム合金ピストンのうち、高けい素アルミニウム合金ピストンよりシリコンの含有量が多いものをローエックス・ピストンと呼んでいる。
選択肢(2)が不適切です。
正しくは以下の通りです。
アルミニウム合金ピストンのうち、高けい素アルミニウム合金ピストンよりシリコンの含有量が少ないものをローエックス・ピストンと呼んでいる。
(3)コンプレッションリングは、シリンダ壁面とピストンとの間の気密を保つ働きと、 燃焼によりピストンが受ける熱をシリンダに伝える役目をしている。
選択肢(3)は、適切です。
(4)ピストンヘッド部には、圧縮圧力を高めるため、 バルブの逃げを設けている。
選択肢(4)も適切です。
ピストンヘッドに設けられる「バルブの逃げ(バルブリセス【valve recess】、valve relief)」について、述べます。
バルブの逃げとは、ピストンヘッド(頂部)に設けられたくぼみ(凹部)のことです。
これは、吸気バルブや排気バルブが開閉する際に、バルブとピストンが干渉しないようにするためのスペースです。
なぜ必要なのか?
- 高圧縮比エンジンの設計
- 高圧縮比を実現するには、ピストンが上死点(TDC)でシリンダ・ヘッドに極めて近づく必要があります。
- しかし、バルブは上死点付近でもわずかに開いていることがあり、ピストンと衝突するリスクがあります。
- そこで、バルブの形状に合わせたくぼみ(逃げ)をピストンに設けることで、干渉を防ぎつつ圧縮比を高めることが可能になります。
- バルブタイミングの自由度を確保
- バルブの逃げがあることで、バルブオーバーラップ(吸排気バルブが同時に開く時間)を長く取れるようになります。
- これにより、高回転域での出力向上や燃焼効率の最適化が可能になります。
