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複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2021年03月 問題15
バッテリに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
解説
選択肢(4)が不適切です。
(4)ハイブリッド・バッテリは、正極にカルシウム(Ca)鉛合金、負極にアンチモン(Sb)鉛合金を使用している。
正しくは以下の通りです。
ハイブリッド・バッテリは、正極にアンチモン(Sb)鉛合金、負極にカルシウム(Ca)鉛合金を使用している。
周期表において、第15族に属する窒素N・リンP・ヒ素As・アンチモンSb・ビスマスBiなどの元素を、総称して「窒素族元素」といいます。
ヒ素AsやアンチモンSbの単体は、共有結合性と金属結合性との性質を併せ持つ物性を示すので、「半金属(semimetal)」と呼ばれ、バッテリのみならず半導体などの材料としても使用されます。
アンチモンバッテリは、従来から使用されている最も低コストで生産できるバッテリですが、 プラスマイナス極板にアンチモン合金が使用され、定期的な補水が必要となります。
始動性に劣り、バッテリーの液減りも激しいため最近では大容量バッテリー以外にはほとんど使用されていません。
ハイブリッドバッテリは、アンチモンの低コストと、MF特性に優れたカルシウム合金の長所を取り入れたバッテリです。
プラスの極板に低アンチモン合金、マイナス極板格子にカルシウム合金を使用したバッテリで、アンチモンバッテリより 「始動性・寿命・MF性能」はやや優れています。
ハイブリッドバッテリは、業務用車両や大型車など過酷な使用環境にも耐えることのできるコストパフォーマンスの良いバッテリです。
カルシウムバッテリ(フルカルシウムバッテリ)は、プラスマイナス両方の極板にカルシウム合金を使用したハイパワーなバッテリーで、液べりも少なく非常に優れた「始動性・寿命・MF性能」を発揮します。
カルシウムバッテリは、コールド・クランキング・アンペア(CCA)も強力で始動性の良さが抜群です。 ただし、高温環境に若干弱いという特徴があります。
ここでのMF(メンテナンス・フリー)特性とは、電解液の減少や自己放電率等の特性を総合的に考慮したものをいいます。
(1)低アンチモン・バッテリは低コストが利点であるが、メンテナンス・フリー(MF)特性はハイブリッド・バッテリに比べて悪い。
この選択肢は適切です。
(2)カルシウム・バッテリは、MF特性を向上させるために電極(正極・負極)にカルシウム(Ca)鉛合金を使用している。
この選択肢も適切です。
(3)電気自動車やハイブリッド・カーに用いられているニッケル水素バッテリは、電極板にニッケルの多孔質金属材料や水素吸蔵合金などが用いられている。
この選択肢も適切です。