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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2023年03月 問題20

タイヤに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

タイヤの変形による抵抗とは、タイヤが回転するごとに路面により圧縮され、再び原形に戻ることを繰り返すことにより発生する抵抗をいう。

ダイナミック・アンバランスとは、タイヤ(ホイール付き)の一部が他の部分より重い場合、ゆっくり回転させると重い部分が下になって止まることをいう。

タイヤの偏平率(%)とは、「断面幅」を「断面高さ」で除したものに、100を乗じた値をいう。

タイヤに10mmの縦たわみを与えるために必要な静的縦荷重を静的縦ばね定数といい、この値が小さいほど路面から受ける衝撃を吸収しやすく、乗り心地がよい。


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解説

(1)タイヤの変形による抵抗とは、タイヤが回転するごとに路面により圧縮され、再び原形に戻ることを繰り返すことにより発生する抵抗をいう。

選択肢(1)が適切です。

タイヤの転がり抵抗は「タイヤの変形による抵抗」、「接地摩擦」、「空気抵抗」の3つの要因から発生します。

これらの中で「タイヤの変形による抵抗」がタイヤの転がり抵抗に与える影響がもっとも大きく、その割合は約9割と言われています。

低転がり抵抗タイヤというものがあります。

低転がり抵抗タイヤとは、タイヤにおける転がり抵抗を減らすための技術が織り込まれたタイヤで、低燃費をその目的としており、 タイヤ回転時の繰り返し変形や空気抵抗などの転がり抵抗の要因を減らすため、従来品と比べて内部構造、ゴム質等が改善されています。

(2)ダイナミック・アンバランスとは、タイヤ(ホイール付き)の一部が他の部分より重い場合、ゆっくり回転させると重い部分が下になって止まることをいう。

選択肢(2)は、不適切です。

正しくは、以下の通りです。

タイヤ(ホイール付き)の一部が他の部分より重い場合、タイヤをゆっくり回転させると重い部分が下になって止まり、このときのアンバランスをスタティック・アンバランスという。

(3)タイヤの偏平率(%)とは、「断面幅」を「断面高さ」で除したものに、100を乗じた値をいう。

選択肢(3)も不適切です。

正しくは以下の通りです。

タイヤの偏平率(%)とは、「断面高さ」を「断面幅」で除したものに、100を乗じた値をいう。

扁平比

扁平比は次の比で表されます。

\[ \begin{align*} \hspace{10pt} 扁平比 = \frac{タイヤの高さH}{タイヤの幅W} \\ \end{align*} \]

 $H$:タイヤの高さ

 $W$:タイヤの幅

扁平率と扁平比の関係は以下の通りです。

偏平率(%)=偏平比×100

\[ \begin{align*} \hspace{10pt} 扁平率(%) = \frac{タイヤの高さH}{タイヤの幅W} \times 100 \\ \end{align*} \]

(4)タイヤに10mmの縦たわみを与えるために必要な静的縦荷重を静的縦ばね定数といい、この値が小さいほど路面から受ける衝撃を吸収しやすく、乗り心地がよい。

選択肢(4)も不適切です。

正しくは以下の通りです。

タイヤに1mmの縦たわみを与えるために必要な静的縦荷重を静的縦ばね定数といい、この値がが小さいほど路面から受ける衝撃を吸収しやすく、乗り心地がよい。

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