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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2023年03月 問題23

差動制限型ディファレンシャルに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

回転速度差感応式に用いられているビスカス・カップリングは、インナ・プレートとアウタ・プレートの差動回転速度が小さいほど大きなビスカス・トルクが発生する。

回転速度差感応式の差動制限力の発生は、ピニオンの歯先とディファレンシャル・ケース内周面との摩擦により行っている。

トルク感応式のへリカル・ギヤを用いたものは、左右輪の回転速度に差が生じた場合、高回転側から低回転側に駆動力が伝えられ低回転側に大きな駆動力が発生する。

トルク感応式のへリカル・ギヤを用いたものは、ディファレンシャル・ケース内に高粘度のシリコン・オイルが充填されている。


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解説

差動歯車(デファレンシャルギア)は、左右の出力軸2軸のうち片方の1軸が空転すれば、もう1軸の伝達トルクもゼロになる欠点があるります。

必要に応じて差動を制限する差動制限装置(LSD:Limited Slip Differential)は、空転軸に差動制限トルクを発生させ、それを空転しないほうの軸に与えてトルク伝達を可能にする装置です。

ビスカスLSD(回転数感応式)、トルセンLSD(トルク感応式)そして湿式多板式LSD(通称・機械式LSD)等があります。

(1)回転速度差感応式に用いられているビスカス・カップリングは、インナ・プレートとアウタ・プレートの差動回転速度が小さいほど大きなビスカス・トルクが発生する。

選択肢(1)は、不適切です。

正しくは以下の通りです。

回転速度差感応式に用いられているビスカス・カップリングは、インナ・プレートとアウタ・プレートの回転速度差が大きいほど大きなビスカス・トルクが発生する。

(2)回転速度差感応式の差動制限力の発生は、ピニオンの歯先とディファレンシャル・ケース内周面との摩擦により行っている。

選択肢(2)も不適切です。

正しくは以下の通りです。

トルク感応式の差動制限力の発生は、ピニオンの歯先とディファレンシャル・ケース内周面との摩擦により行っている。

(3)トルク感応式のへリカル・ギヤを用いたものは、左右輪の回転速度に差が生じた場合、高回転側から低回転側に駆動力が伝えられ低回転側に大きな駆動力が発生する。

選択肢(3)が、適切です。

(4)トルク感応式のへリカル・ギヤを用いたものは、ディファレンシャル・ケース内に高粘度のシリコン・オイルが充填されている。

選択肢(4)は、不適切です。

正しくは以下の通りです。

回転速度差感応式のディファレンシャル・ケース内のビスカス・カップリングには、高粘度のシリコン・オイルが充填されている。

2G 登録試験 2023年03月 問題23

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