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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2023年03月 問題02

ピストン・リングに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

フラッタ現象は、ピストン・リングの拡張力が小さいほど、ピストン・リング幅が厚いほど、また、ピストン速度が速いほど起こりやすい。

スカッフ現象とは、カーボンやスラッジ(燃焼生成物)が固まってリングが動かなくなることをいう。

テーパ・フェース型は、しゅう動面が円弧状になっており、初期なじみの際の異常摩耗が少ない。

アンダ・カット型のコンプレッション・リングは、外周下面がカットされた形状になっており、一般にトップ・リングに用いられている。


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解説

(1)フラッタ現象は、ピストン・リングの拡張力が小さいほど、ピストン・リング幅が厚いほど、また、ピストン速度が速いほど起こりやすい。

選択肢(1)は、適切です。

フラッタ現象とは、ピストンの圧縮リングがリング溝の上面、もしくは下面に密着せず、リング溝の中間で浮く現象のことをいいます。

フラッタ現象により圧縮漏れを起こし、ブローバイ・ガス(ピストンとシリンダ壁の間隙から漏れ出す気体)を極端に増大させ、さらにエンジン・オイルをガソリンで希釈させることがあります。

エンジンの回転数が高く、負荷が比較的に小さいときに発生します。

ピストン・リングの質量が重いほど、張力が小さいほど発生しやすくなります。

(2)スカッフ現象とは、カーボンやスラッジ(燃焼生成物)が固まってリングが動かなくなることをいう。

選択肢(2)は、不適切です。

正しくは、以下の通りです。

スカッフ現象は、オイルの不良や過度の荷重が加わったとき、あるいはオーバヒートした場合などに起こりやすい。

カーボンやスラッジ(燃焼生成物)が固まってリングが動かなくなることをステック現象といい、シリンダ壁の油膜が切れてリングとシリンダ壁が直接接触し、 リングやシリンダ表面にひっかき傷ができることをスカッフ現象といいます。

(3)テーパ・フェース型は、しゅう動面が円弧状になっており、初期なじみの際の異常摩耗が少ない。

選択肢(3)も不適切です。

正しくは以下の通りです。

テーパ・フェース型は、しゅう動面がテーパ状になっており、シリンダ壁面と線接触するため、馴染みやすく気密性が優れている。

(4)アンダ・カット型のコンプレッション・リングは、外周下面がカットされた形状になっており、一般にトップ・リングに用いられている。

選択肢(4)も不適切です。

正しくは以下の通りです。

アンダ・カット型のコンプレッション・リングは、外周下面がカットされた形状になっており、一般にセカンド・リングに用いられている。

2G 登録試験 2023年03月 問題02

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