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複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2022年03月 問題15
バッテリに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。
解説
世界中は、未来を見据えてバッテリ開発戦争の真っ只中ですね。
トヨタ、パナソニック連合軍が、世界のバッテリ企業と戦っておりますがぜひ頑張ってほしいものであります。
さて、本題に入ります。
(1)アイドリング・ストップ車両用のカルシウム・バッテリは、深い充・放電の繰り返しへの耐久性を向上させている。
選択肢(1)は適切です。
カルシウムバッテリ(フルカルシウムバッテリ)は、プラスマイナス両方の極板にカルシウム合金を使用したハイパワーなバッテリーで、液べりも少なく非常に優れた「始動性・寿命・MF性能」を発揮します。
カルシウムバッテリは、コールド・クランキング・アンペア(CCA)も強力で始動性の良さが抜群です。 ただし、高温環境に若干弱いという特徴があります。
(2)カルシウム・バッテリは、低コストが利点であるがメンテナンス・フリー(MF)特性はハイブリッド・バッテリに比べて悪い。
選択肢(2)が不適切です。
正しくは以下の通りです。
低アンチモン・バッテリは低コストが利点であるが、メンテナンス・フリー(MF)特性はハイブリッド・バッテリに比べて悪い。
(3)ハイブリッド・バッテリは、正極にアンチモン(Sb)鉛合金、負極にカルシウム(Ca)鉛合金を使用している。
選択肢(3)は、適切です。
(4)電気自動車やハイブリッド・カーに用いられているニッケル水素バッテリは、電極板にニッケルの多孔質金属材料や水素吸蔵合金などが用いられている。
選択肢(4)も適切です。
リチウムイオン電池にはどうしても爆発・燃焼の可能性が残り、電解質を不燃性のものに変えようとすると蓄電・放電能力が下がり実用化に適しない面があり、現在、日本のメーカーはニッケル水素を用いています。
フォルクス・ワーゲンは、中国メーカーが製造するリチウムイオン電池に社運を託すかのようにEV開発に突き進んでいるようです。
バッテリ戦争が、今後どのようになるか見守りたいと思います。