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2級ガソリン自動車整備士・試験問題

2G 登録試験 2022年10月 問題03

コンロッド・ベアリングに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

アルミニウム合金メタルで、すずの含有率の低いものは、熱膨張率が大きいのでオイル・クリアランスを大きくとる必要がある。

コンロッド・ベアリングに要求される性質のうち耐疲労性とは、異物などをベアリングの表面に埋め込んでしまう性質をいう。

トリメタル(三層メタル)は、アルミニウムに10%~20%のすずを加えた合金である。

クラッシュ・ハイトが大き過ぎると、ベアリングにたわみが生じて局部的に荷重が掛かるので、ベアリングの早期疲労や破損の原因となる。


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解説

(1)アルミニウム合金メタルで、すずの含有率の低いものは、熱膨張率が大きいのでオイル・クリアランスを大きくとる必要がある。

選択肢(1)は、不適切です。

正しくは、以下の通りです。

アルミニウム合金メタルのうち、すずの含有率が高いものは、低いものに比べてオイル・クリアランスを大きくしている。

アルミニウム合金メタルは、アルミニウムに10~20%のすずを加えた軸受け合金です。

すずの含有率の高いものは、たしかになじみ性や耐摩耗性に優れています。

しかしながら、すずの含有率の高いものは熱膨張率が大きいので、オイル・クリアランスを大きくとる必要があります

また、アルミニウム合金メタルには、なじみ性と耐食性をさらに向上させるために、アルミニウムに10%弱の鉛を加えたものもあります。

これは、とくに耐摩耗性が求められるレーシング・エンジンなどに採用されているようです。

線膨張率 (単体)

 $×10^{-6} / K$
物質:単体 元素記号 原子番号 100K(-173℃) 293K(20℃) 500K(227℃)
アルミニウム Al 13 12.2 23.1 26.4
スズ $\ce{Sn}$ 50 16.5 22.0 27.2
チタン Ti 22 4.5 8.6 9.9
Fe 26 5.6 11.8 14.4
Cu 29 10.3 16.5 18.3

(2)コンロッド・ベアリングに要求される性質のうち耐疲労性とは、異物などをベアリングの表面に埋め込んでしまう性質をいう。

選択肢(2)も不適切です。

正しくは、以下の通りです。

埋没性とは、異物などをベアリングの表面に埋め込んでしまう性質をいう。

耐疲労性とは、ベアリングに繰り返し荷重が加えられても、その機械的性質が変化しにくい性質をいう。

(3)トリメタル(三層メタル)は、アルミニウムに10%~20%のすずを加えた合金である。

選択肢(3)も不適切です。

正しくは、以下の通りです。

トリメタル(三層メタル)は、銅に20~30%の鉛を加えた合金(ケルメット・メタル)を鋼製裏金に焼結し、その上に鉛とすずの合金又は鉛とインジウムの合金をめっきしたものである。

(4)クラッシュ・ハイトが大き過ぎると、ベアリングにたわみが生じて局部的に荷重が掛かるので、ベアリングの早期疲労や破損の原因となる。

選択肢(4)が適切です。

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