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複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2022年10月 問題18
回転速度差感応式の差動制限型ディファレンシャルに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
解説
(1)インナ・プレートとアウタ・プレートの回転速度差が小さいほど、大きなビスカス・トルクが発生する。
選択肢(1)は不適切です。
正しくは以下の通りです。
(回転速度差感応式に用いられているビスカス・カップリングは、)インナ・プレートとアウタ・プレートの回転速度差が大きいほど大きなビスカス・トルクが発生する。
(2)左右輪の回転速度差が一定値を超えたときには、ビスカス・トルクを解除する。
選択肢(2)も不適切です。
正しくは以下の通りです。
左右輪に回転速度差が生じたときは、ビスカス・カップリングの作用により、低回転側に大きな駆動力が発生する。
回転速度差感応式差動制限型ディファレンシャルに内蔵されたビスカス・カップリングは、低速での動作はほどんどオープンデフ*と同様です。
しかし、回転差が高まると左右輪が同期するように作用して差動制限をかけます。
ビスカス・カップリングは、動作が滑らかであるため差動制限性能が弱く、スポーツ走行には不向きです。
* オープンデフ:差動制限機構を持たないデファレンシャル・ギヤのこと
(3)ビスカス・カップリングには、ハイポイド・ギヤ・オイルが充填されている。
選択肢(3)も不適切です。
正しくは以下の通りです。
(回転速度差感応式のディファレンシャル・ケース内の)ビスカス・カップリングには、高粘度のシリコン・オイルが充填されている。
トルク感応式(トルセン)ヘリカル差動制限型ディファレンシャルは、ヘリカルギヤ(はすば歯車)式のピニオンギヤとサイドギヤを用いて、 各ギヤとデフケース間や、各ギヤ同士のかみ合い歯面に発生する摩擦力によって、左右輪の差動制限トルクを発生させるものです。
(4)左右輪に回転速度差が生じたときは、ビスカス・カップリングの作用により、低回転側に大きな駆動力が発生する。
選択肢(4)が適切です。
概要
回転感応式は主に以下の2種類が用いられています。(一般走行向けのクルマではビスカスLSD)
・ビスカスLSD‥‥教科書に記載(4WDのセンターデフに使われることが多い)
・多板クラッチLSD(機械式):一般的にはレーシングカーや本気度の高いスポーツカーに採用
摩擦式には主に以下の2種類が用いられています。(高性能なスポーツ車)
・トルセンLSD(ウォームギアタイプの非可逆性を利用)
・ヘリカルLSD‥‥教科書に記載
LSDは「Limited Slip Defferential Gear」 差動制限装置、差動制限機能付きデファレンシャルギヤ
分類するのは非常に難しいですがざっくりの区分けで書きました。