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複数条件の場合はキーワードの間にスペースを入れてください。2級ガソリン自動車整備士・試験問題
2G 登録試験 2022年10月 問題24
CAN通信に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
解説
(1)一端の終端抵抗が断線していても通信はそのまま継続され、耐ノイズ性にも影響はないが、ダイアグノーシス・コードが出力されることがある。
選択肢(1)は、不適切です。
正しくは以下の通りです。
一端の終端抵抗が破損すると、通信はそのまま継続されるが、耐ノイズ性は低下する。このとき、ダイアグノーシス・コードが出力されることがある。
(2)“バス・オフ”状態とは、エラーを検知した結果、リカバリが実行され、エラーが解消されて通信を再開した状態をいう。
選択肢(2)も不適切です。
正しくは以下の通りです。
“バス・オフ”状態とは、エラーを検知し、リカバリしてもエラーが解消しない場合に通信を停止している状態をいう。
(3)CAN通信では、バス・ライン上のデータを必要とする複数のECUは同時にデータ・フレームを受信することができない。
選択肢(3)も不適切です。
正しくは以下の通りです。
CAN通信は、一つのECUが複数のデータ・フレームを送信したり、バス・ライン上のデータを必要とする複数のECUが同時にデータ・フレームを受信することができる。
(4)CAN-H、CAN-Lともに2.5Vの状態をレセシブといい、CAN-Hが3.5V、CAN-Lが1.5Vの状態をドミナントという。
選択肢(4)が適切です。
CAN通信では、情報を"0"と"1"で構成されたデジタル信号に変換して送信します。
このとき、2進数データの"0"を「ドミナント(優性)」、"1"を「レセシブ(劣性)」と呼びます。
別のノードからドミナントとレセシブが同時に送信された場合は、ドミナントが優先されるルールになっています。
シリアル信号で”0”、”1”を表すのに、CAN-HとCAN-Lの差動電圧で表現しています。
一般的なデジタル信号(アースとプラス電圧)だとノイズがのると、誤判定が生じやすいです。
しかし、浮かした二つの線の間の電圧差をみてれば、アースとプラス電圧の信号線と同じようなノイズが乗っとしても、二つの信号線の差ではノイズが両線から差し引かれて、ノイズ成分は除去されるためノイズに強くなります。